エジソンの発明による蝋管式蓄音機が,前世紀末から今世紀初頭にかけて音声を記録するために使われ,その結果として多くの貴重な録音蝋管レコード資料が残されてきた.現在,この文化遺産としての蝋管レコード資料の保存方法や音声再生技術の確立などが重要課題となっている.ここでは, B. ピウスツキ,北里闌,加計正文が残した録音レコード資料に関係して,録音した3人の人物像,録音蝋管の意義,蝋管レコード,録音蝋管からの音声再生について紹介する.特に,レーザー利用による非接触型の光学式音声再生法について詳細に解説する.