1995 年 64 巻 9 号 p. 895-898
1985年以降,さまざまな方法で光のスクイズド状態の発生実験が行われてきた.その中でも定電流動作の半導体レーザーによる振幅スクイズド状態の直接発生は,他の方法に比べて簡単であるのみならず,現在までのところ最大の雑音抑圧(ショツト雑音以下14dB)を達成している.最近の実験結果から,この振幅スクイズド状態の発生にはモード分配雑音の抑圧が不可欠の条件であることが明らかとなった.このモード分配雑音の抑圧には,注入同期あるいは外部共振器が用いられる.特に注入同期は振幅スクイズド状態の発生のみならずその応用においても非常に重要な役割を果たす.