応用物理
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ラマン分光法による生体微量物質の高感度定量分析
竇 暁鳴尾崎 幸洋
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1997 年 66 巻 4 号 p. 345-350

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抄録

ラマン分光法は,物質の構造,反応,励起状態などを研究する強力な武器として,基礎研究から応用研究にいたるまでさまざまな分野で広く用いられてぎた.最近,レーザー光源や検出器が著しく進歩し,ラマン分光法の応用範囲はますます広がりつっある.本稿では,ラマン分光法による生体微量物質の分析的応用について,最近の研究例を中心に解説する.特にアンチストークスラマン分光,近赤外励起ラマン分光,衷面増強ラマン分光法などの蛍光回避法を用いた生体物質の高感度定量分析について分光システム技術に関する新たな観点から議論する.ざらに,ラマン分光法による生体微量物質の臨床化学分析への応用の可能性についても論じる.

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© 社団法人 応用物理学会
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