1997 年 66 巻 7 号 p. 724-727
各種grown-in欠陥の相関と形成機構,結晶欠陥の酸化膜耐圧への影響について検討した.原子間力顕微鏡と透過型電子顕微鏡の観察から,代表的なgrown-in欠陥であるOryStal Originated “Particles”とFlow Pattern Defects, Light Scattering Tomography Defectsは,いずれも結晶中に存在するボイド欠陥に起因していることがわかった.ボイド欠陥は引き上げ中の約1130~1050°Cで空孔濃度に依存して形成されると考える.OSFや転位は酸化膜耐圧を劣化させない.しかし,板状酸素析出物や八面体析出物,ピットは酸化膜耐圧を劣化させた.