2000 年 69 巻 3 号 p. 284-289
本稿では,触媒・ケミカル複合プラズマリアクターによるNOx・揮発性有機物の分解技術について解説する.プラズマ・ケミカル複合リアクターによるNOx処理では,プラズマによるNOからNO2への酸化と,化学プロセスによるNO2還元を併用し,反応生成物を抑制でき,ほぼ100%のNOx除去を達成した.従来の選択触媒還元方式と比べ, 1/10以下のコストとなる.触媒複合リアクターにおいては, BaTiO3にNi触媒を担持したペレットを用いて, COを抑制させ, CCI4の分解が向上できた.BaTiO3とアルミナやゼオライトペレットを混合させた複合リアクターでは,ベンゼンやNOxの分解効率が向上し,COやN2Oの発生が抑制された.