2000 年 69 巻 7 号 p. 839-843
プロセスシミュレーションがもたらすプロセスデバイス開発への寄与について紹介する.プロセスシミユレーション技術においては,シミュレーションモデルそのものの開発がカギとされ,特にイオン注入と不純物拡散のモデリングは微細デバイスの開発競争に伴って精力的に進められてきた.裏を返せば,デバイステクノロジーイノベーションの後追いとして拡散や活性化の物理現象が理解/説明されてきたというのが現状であろう.いくつかの実例をあげるとともに,近年の産業界/大学の取り組みや,今後の動向としての原子レベルシミュレーションの展望についても述べる.