2001 年 70 巻 3 号 p. 313-316
分子線エピタキシー法により,半導体GaAsと強磁性体金属MnSbから成るグラニュラー超薄膜構造を作製した.この超薄膜構造は,磁場に対して敏感に変化する電流-電圧特性を示し,われわれはこれを磁気抵抗スイッチ効果と名づけた.磁場を印加すると,しきい値以上の定電圧下で電流値が数けたも変化する.この効果は室温でも顕著に現れる.本稿では,この磁気抵抗スイッチ効果を簡単に紹介し,この効果をデバイスへ応用するために乗り越えなければならない問題を検討する.