バイオメディカル・ファジィ・システム学会大会講演論文集
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パラスポーツにおけるコーチの成長に関する文献的検討
*橋口 泰一*伊藤 雅充*伊佐野 龍司*大嶽 真人*内田 若希
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p. 44

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抄録
わが国のパラスポーツにおける競技力向上の支援は,東京2020パラリンピック開催決定を機に,ここ十 数年で大きく進んだ.しかし,その多くがパラリンピック競技に集中していることや,アスリートに比べてコー チへの支援が十分とは言いがたい点など,現場にはいくつかの課題が残っている.特に,障害特性や競 技特性を踏まえた指導が求められるという中で,パラコーチに必要な能力や育成の方向性が整理されて いない部分もあり,人材面の課題ともつながっている. 本研究では,国内外の文献(e.g. Allan & Côté,2021;Falcão et al.,2020;水島,2022)を確認しながら, コーチがどのような経験を積み,どのような形で成長していくのかを検討した.あわせて,関連分野の研究 者との意見交換を行い,成長を捉える際の視点を整理した. その結果,専門性・対人スキル・内省の三つを軸にしつつ,これらを障害理解の視点で結びつけること が成長に大きく関わっていることがわかった.また,導入期から熟達期,さらに他者の学びを支える段階へ と進む流れが確認された.実践共同体やメンタリングは特にその中心に位置し,形式的な研修よりも現場 での学びが成長の方向づけに強く影響していた.一方,医学モデルに偏った教育内容や,障害当事者が 学びの場にアクセスしにくい構造など,環境面の課題も確認された. 本研究は,これらの知見を踏まえ,コーチの成長を支える仕組みづくりの必要性を指摘し,今後のパラ コーチ育成体系を考えるうえでの基礎的な資料になると考えられる. 本研究は,JSPS科研費23K10670および21K11399の助成を受けたものです.
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