抄録
核医学画像データの解析には、モデルに基づいた生体臓器機能定量、画像分布の特徴抽出及び機能局在診断のための解析などがある。最近医学分野でもその応用が活発なソフトコンピューティング技術を、このような画像データの解析に応用することを目的としていくつかの試みを行った。まず、脳における糖代謝モデルにおいて、非線形最小自乗法によるパラメータ推定の演算時間を高速化するために、ファジー推論を応用し、若干の改善を見た。また、心筋画像のテクスチャー解析にフラクタル次元を用いた。血流分布と酸素代謝画像のフラクタル次元画像を作成し、そのヒストグラムを比較した結果、酸素代謝画像の次元が高かった。フラクタル次元算出法を変形することによって、臓器画像の輪郭を強調できることが解り、MRIとPET画像位置合わせに必要な輪郭の自動抽出に用いた。このような経験から、今後の核医学画像データ処理におけるソフトコンピューティング技術の応用について考察する。