主催: 日本心理学会第85回大会準備委員会(明星大学)大会長 境敦史
会議名: 日本心理学会第85回大会
回次: 85
開催地: 明星大学
開催日: 2021/09/01 - 2021/09/08
本研究では,オンラインによる心理ゲームがコミュニケーション・スキル(以下,CS)に与える効果を検討した。参加者は大学生39名(男性19名,女性20名,年齢幅18~22歳,平均年齢 19.59歳)。手続き 参加者に事前態度測定を実施した。2週間後,実験群は人狼ゲームを6回おこなった。統制群はゲームを体験しなかった。ゲーム実施の約2週間後,全員に事後調査を行った。調査項目の構成 CSを測定のためにCS尺度(藤本・大坊,2007)(6因子)を使用した(7段階評定)。結果と考察 心理ゲームの有無(実験群,統制群)と事前事後(before, after)の2要因を独立変数とし,6つのCS得点を従属変数とした混合計画。分析の結果,自己統制因子と自己主張因子において,心理ゲームの主効果が見られた。統制群の方が実験群よりも,2つのスキルが高かった。また,関係調整因子において,心理ゲームの主効果が有意,交互作用が有意傾向であった。下位検定の結果,事前では統制群が実験群より得点が高かったが,事後には実験群と統制群の間に差がみられなかった。対面による心理ゲームと比べて,オンラインによる促進効果はあまりみられなかった。