主催: 日本心理学会第85回大会準備委員会(明星大学)大会長 境敦史
会議名: 日本心理学会第85回大会
回次: 85
開催地: 明星大学
開催日: 2021/09/01 - 2021/09/08
本研究は,個人の発言が伝播していく上で伝播に関わる人物間のつながりの強さの影響を明らかにすることを目的とし,SNS上の発言とそれに反応を行う個々人の過去の反応から個々人の社会的影響力が情報伝播に与える影響をネットワーク構造の観点から検討した。twitterのAPIを用いて取得した,任意に選択した対象tweetへのretweetやコメントを行ったアカウントからに対し,それらのアカウントのフォローと過去のリツイートしたtweetの数,およびその発信者のIDを分析の対象とした。あるtweetに対し,関連するアカウントを頂点と見做し,またretweetを辺と見做して有向グラフを構成することで,SNSにおける情報伝播のモデルを構築した。さらに,各辺の端点であるアカウント同士のある関係を得点とし,PageRankを計算することで各アカウントの重要度を算出し,分析を行った。その結果,アカウントの重要度が情報の拡散に影響する可能性が示唆されたが,一部ではその傾向は見られなかった。これらの結果から情報拡散に及ぼす可能性のある要因を考察する。