日本心理学会大会発表論文集
Online ISSN : 2433-7609
日本心理学会第85回大会
セッションID: PD-091
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4.臨床・障害
外向性志向の違いに着目したアレキシサイミア概念の再検討
*平賀 未紗
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抄録

従来アレキシサイミアは,内的な感情に注意を向けず,外的な事実にのみ関心を向ける外面性志向の特徴を有すると考えられてきた。しかし近年のクラスタリング研究から,むしろ内的な感情的経験に開かれている感情評定困難者の存在が示唆された(Ueno et al, 2014)。そこで本研究では,感情評定困難者が1)外面性志向の特徴を有し感情を評定できない者と,2)外面性志向を有していないものの感情を評定できない者の2群に分かれているという仮説を実証することを第一の目的とした。そして2群の特性の違いについて,抑うつ症状から検討することを第二の目的とした。大学生175名に対して質問紙調査を行い,階層的クラスタ分析を行ったところ1)非アレキシサイミア群,2)外面性志向を有する感情評定困難群,3)外面性志向を有さない感情評定困難群の3クラスタが採用された。外面性志向を有さない感情評定困難群はうつ気分,身体症状,対人関係の問題で有意に高い得点を示した。アレキシサイミア評定尺度において,外面性志向を有さない感情評定困難群が抽出されているという本研究の結果は,アレキシサイミア研究の妥当性を問いかけている。

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