日本心理学会大会発表論文集
Online ISSN : 2433-7609
日本心理学会第85回大会
セッションID: PN-013
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14.行動
行動的検出理論モデルによるマッチング法則からの逸脱に関する検討
*神谷 直樹
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抄録

行動的検出理論モデル(検出理論(Macmillan & Creelman, 2005)に基づいたマッチング法則に関するモデル,例えば,Davison & McCarthy(1980),Davison & Tustin(1978)や Nevin(1981)など)の目標は,効果の法則に弁別刺激の効果を導入し,弁別刺激と強化子による行動制御モデルを構築することと考えられる。これらのモデルでは,一般化マッチング法則における2つのパラメータの扱いが異なっている。例えば,モデルによっては感受性パラメータ項が消失してしまうことすらある。本研究では,過小マッチング,過大マッチング,逆マッチングという3種類のマッチング法則からの逸脱について,新たに作成した行動的検出理論モデルを使って検討した。反応生成分布に多項分布を用い,モデルのパラメータ推定には階層ベイズモデルを使用した。その結果,検出理論における従来のパラメータ,ならびに事後確率の精度という指標を使うことで,過小マッチング,過大マッチング,逆マッチングを特徴付けられる可能性が示唆された。

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