主催: 日本心理学会第85回大会準備委員会(明星大学)大会長 境敦史
会議名: 日本心理学会第85回大会
回次: 85
開催地: 明星大学
開催日: 2021/09/01 - 2021/09/08
自動車運転時には,車の移動に伴い,周辺景色の流れ(オプティカルフロー)が生じる。視覚研究においてオプティカルフローが,自動車走行時の走行速度知覚に重要な役割を果たすことが示唆されてきたが,実際に,運転者がオプティカルフローの重要性を認識しているのかや他のどのような情報が走行速度知覚に利用されているかといった点についてはこれまで十分な検討がなされていない。本研究では,運転者を対象とした意識調査から,走行速度知覚におけるオプティカルフローの重要性やその他の走行速度知覚に関わる情報について調査することを目的とした。本調査では,20代から60代までの運転免許を有する男女500名を対象に,走行時のオプティカルフローを含めた9種類の手がかり情報に対して,「非常に重要である」から「全く重要ではない」の5件法にて回答を求めた。その結果,運転者の年代,性別に関わらず,オプティカルフローが走行速度知覚において重要であると認識していることが明らかになった。