産業連関
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西暦2000年の情報化社会――情報通信モデルによる予測
中西 一隆佐藤 隆
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1990 年 1 巻 2 号 p. 55-63

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抄録
 情報通信革命はいま急速に進んでいる。西暦2000年にはこの影響が産業構造にどのようなインパクトを与えることになるのか。郵政省の「情報通信と産業構造に関する研究会」は「情報通信モデル」を作成し,2000年の「情報通信産業連関表」を試算し,日本経済の情報通信部門の将来像を明らかにした。この分析によると,物財部門とサービス部門の生産活動は,現在の生産の構成比は2000年までほとんど変わらないが,サービス部門のなかの基盤的サービス(公益,運輸,務業,金融,不動産)のシェアはむしろやや低下,一般サービス(対偶人,対事業所,公共サービス等〉のシェアも微落する。しかしながら,情報通信サービス部門は1.6%から3.2%へと急増し,情報通信革命は2000年までに急テンポに普及することが予測されている。その規模は38兆内に達し,1985年の3.5倍に達する。
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© 1990 環太平洋産業連関分析学会
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