容器包装には材質,重量,体積やリサイクルのしやすさなどの性質が異なるものが複数存在しており,これらは代替関係にある。そのため環境負荷を抑制するには,容器のリサイクル率だけではなく,容積で測った容器のシェアの変化にも注目する必要がある。そこで筆者は飲料容器に対象を絞り,リサイクル率と容器の代替性を考慮し,リサイクルの効果を総合的に検討することが可能な産業連関分析モデルを作成した。またこのモデルを用いたシミュレーション分析を行い,リサイクル率の高い容器の利用が環境負荷を下げるとは限らないこと,また環境負荷の低い容器が他の容器よりも環境負荷を高める産業連関効果を生じさせることがあることを示した。