産業連関
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中部国際空港を利用する旅客の経済波及効果
―中部圏地域間産業連関表(2011年表)による分析―
山田 光男紀村 真一郎
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2019 年 27 巻 1 号 p. 1-13

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抄録

 2005年2月に開港した中部国際空港は,中部圏の玄関口として大きな役割を担っている.開港当初は約1,200万人の航空旅客があったが,その後はリーマンショックや東日本大震災等の影響を受け,2011年には878万人まで低下した.しかし,2015年には1,000万人台を回復し,2018年には1,205万人と過去最高となった.これは,近年の訪日外国人の増加によるところが大きいと考えられる.本分析では,公益財団法人中部圏社会経済研究所が開発した中部圏地域間産業連関表(2011年表)を用いて,2014年と2016年の2か年における中部国際空港を利用する旅客等の関連消費支出を推計,中部圏経済にもたらす経済波及効果を計測し,この期間の生産額誘発額の増加が訪日外国人の国内における観光消費支出によるところが大きいことを示した.

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© 2019 環太平洋産業連関分析学会
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