2025 年 32 巻 1 号 p. 18-25
2024年6月に,2020年を対象とする「全国産業連関表」(以下「産業連関表」という.)が公表された.産業連関表は1955年を対象にしたもの以降,関係府省庁による共同事業として,概ね5年ごとに作成されている.特に,2020年産業連関表は,国際潮流に沿った「SUT体系移行」といった大きな見直しがされており,産業連関表の推計の元となる基礎統計やそれを用いた推計方法の見直しがされている.このような「SUT体系移行」については,本和文学会誌「産業連関」でも「SUT講座」等として連載されている.加えて,2020年はコロナウイルス感染症(以下「コロナ」という.)による経済変動もあった.本稿では,2020年産業連関表について,計数面に着目して,こういった見直しの影響と2020年の状況について紹介することとしたい.