日本財団パラリンピックサポートセンターパラリンピック研究会紀要
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1988年ソウル・パラリンピックがもたらした成果とレガシー
全 惠子
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ジャーナル オープンアクセス

2015 年 2 巻 p. 41-58

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抄録

オリンピックに続いて開催された1988年のソウル・パラリンピックは,世界的には新たなパラリンピックモデルが形成された大会として成功をおさめ,また韓国国内においては障害者福祉の枠を超えて社会全体に大きな影響を及ぼした大会である。本稿では,ソウル・パラリンピック以降のレガシーに関連して,社会環境の変化,アダプテッドスポーツをめぐる環境の変化,さらにメディアの変化等を考察した。

端的には次の4つの変化が挙げられる。1つ目は,ソウル大会がそれまで後手に回されていた障害者福祉の充実と国民の意識向上の機会を与えたことである。2つ目は,大会の成功によりアダプテッドスポーツの重要性が注目され,障害者のためのスポーツ組織として韓国身体障害者スポーツ協会が設立され,アダプテッドスポーツの課題が実践的側面からリードされるようになり,組織的・体系的な土台が築かれたことである。3つ目は,アダプテッドスポーツに適する施設へのアクセシビリティが確保され,拡充されたことである。4つ目は,大会運営や大会記録のコンピュータ管理,人的資源のデータベースなどが整備されたことである。

1988年のソウル大会は,アダプテッドスポーツの側面にとどまらず,障害者福祉や国民の意識など社会全体に大きな影響を与えたと言える。

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