日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
2003年年会講演予稿集
セッションID: 2K24
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NMR 及び伝導度測定を用いた層状タングステン酸 H2W2O7·nH2O における水素環境の調査
*谷 晋輔工藤 学小森 佳彦林 繁信原 晋治宮山 勝菅原 義之
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抄録
層状タングステン酸 H_2W_2O_7·nH_2O 層間における H の環境について固体NMR及び伝導度測定を用いて検討を行った。400 Kで得られたスペクトルは中央のシングレットとその両側の非常にブロードなダブレットから成るものであった。ダブレットは運動性をもたない H に よるものであり、中心のシャープなシグナルは運動性をもつHによるものであると考えられる。面積比の変化から、運動性をもちやすい H と運動性をもちにくいHの存在が示唆される。また、飽和水蒸気下でのコール・コール・プロットには粒子内と粒子間によると思われる2つの円弧が見られ、333K 以上では粒子間に比べて粒子内の導電率が大幅に大きくなっていた。表面吸着水の脱離による影響と考えられる。
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©  日本セラミックス協会 2003
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