-
井奥 洪二, 戸田 麻奈美, 藤森 宏高, 後藤 誠史
セッションID: 1A06
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
水酸アパタイト(Ca10(PO4)6(OH)2: HA)は、代表的な生体活性セラミックスであり、骨充填材として実用化されている。また近年では、組織工学のスキャホールド等としても期待されている。HAは、タンパク質やアミノ酸の吸着に優れていることから、クロマトグラフィー充填材やDDSとしての研究も進められている。しかしながら、現行のHA材料の多くは、焼結した多結晶材料であり、物質の選択的吸着および吸着量の制御がなされていない。本研究では、現行のHA焼結多孔体よりも、吸着特性に優れた材料を作製することを目的とし、材料組織を構築する粒子形状および結晶面を制御した顆粒状HAの作製を試みた。200℃の水熱条件によって作製したHA顆粒は、針状粒子から構成されており、顆粒の大きさは約100μmであった。
抄録全体を表示
-
福原 良成, 吉田 克己, 橋本 和明, 戸田 善朝, 金澤 孝文, 宇田川 重和
セッションID: 1A07
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
β型リン酸三カルシウムにおける一価および二価金属イオンの同時添加による固溶体の生成について検討した.一価金属イオンはCa(4)サイトに2M^ I =Ca+ (M^I:Li^+, Na^+, K^+およびAg^+イオン, :空子)の比で順次置換するように0~20mol%添加した.二価金属イオンは, Ca(5)サイトにM^II=Ca(M^II:Mg^<2+>イオン)の比で一定となるように9.09mol%添加した.一価金属イオン添加量9.09mol%以上でCa_9M^ II 2M^ I (PO_4)_7に起因する回折線が認められた.格子定数は一価金属イオンの添加量の増加に伴い,a軸,c軸ともに添加量9.09mol%まで直線的に変化した. 以上のことから,一価および二価金属イオンのβ―TCPへの固溶限界は18.2mol%であることがわかった.
抄録全体を表示
-
横川 善之, 永田 夫久江, 亀山 哲也, 塩津 義一, 渡辺 誠
セッションID: 1A08
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
The caking behivior of apatite hydrogel was studied.Di-Sodium hydrogen phosphate dodeca-hydrate amd calcium chloride 2 hydrate was dissolved in distilled water,and pH was ajusted to be 7.40.The mixed solution was kept at room temperature for several days.The shrinkage behavior of obtained apatite hydrogel seems to be similar independs on the maturation period of mixed solution.With an increase of maturation period, particle size of apatite hydrogel decreased, while crystallite size of apatite hydrogel is almost the same.Re-aggergation process should be included in drying process,and the specimen with different particle size show the same manner of shrinkage during drying.
抄録全体を表示
-
大橋 浩介, 前浪 洋輝, 井須 紀文, 石田 秀輝
セッションID: 1A09
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
リン酸カルシウム(β-TCP:Ca_3(PO_4)_2)を用いた場合、粉砕処理時間が水熱固化に及ばす影響を検討した。β-TCPを乾式ボールミル粉砕処理(t=0~8h)した後、30MPaで一軸加圧成形し、180℃で6h水熱処理を行った。水熱処理により、水酸アパタイト(HAp:Ca_<10>(PO_4)_6(OH)_2)が生成し、細孔径が小さくなった。曲げ強度は、粉砕処理時間に伴い増加し、粉砕処理時間 2h の時に最大曲げ強度値 23.6MPaに達した。曲げ強度増加の原因としては、粉砕処理による成形体の充填率の増加、及びβ-TCPから生成する針状 HAp の微細化により HAp 結晶同士の絡み合いが複雑化したためと考えられる。
抄録全体を表示
-
藤本 達也, 春日 敏宏, 野上 正行
セッションID: 1A10
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
当研究室で開発したリン酸カルシウム結晶化ガラス(60CaO-30P_2O_5-3TiO_2-7Na_2O;PIG3)は、チタン合金への生体活性コーティング材や骨充填材用多孔質体としての応用が考えられている。このPIG3結晶化ガラスは、β-Ca_3(PO_4)_2 (β-TCP)とβ-Ca_2P_2O_7 (β-CPP)の結晶相とガラス相から構成されている。これまでに、PIG3結晶化ガラスにオートクレーブ処理を施すと骨類似アパタイト生成能が向上することを報告した(2002年秋季シンポジウム,等)。本実験では結晶化ガラスを構成する各相がオートクレーブ処理によりどのように影響されるのかを予想するために、種々のリン酸カルシウム材料についてその効果を調べた。
抄録全体を表示
-
石川 邦夫, 有働 公一, Munar Melvin, 松家 茂樹
セッションID: 1A11
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
アパタイトフォームは骨補填材あるいは組織工学における足場材料として注目されているがその物性は明らかにされていない。本研究においてはアパタイトフォームの焼成条件がアパタイトフォームの機械的特性に及ぼす影響を検討した。その結果、アパタイトフォームの曲げ強さは焼成温度の上昇に伴い増大し、1550℃で45KPaとなることがわかった。また焼成温度が1450℃以上である場合、少量のα型リン酸三カルシウムが形成されることもわかった。
抄録全体を表示
-
山口 剛, 濱上 寿一, 金村 聖志
セッションID: 1A12
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
近年、多くの多孔性セラミックス材料が無機系の生体代替材料として研究開発されている。多孔質アパタイトの骨伝導能や細胞の吸着などに代表される生体内における骨成長プロセスは、HAp の化学的性質に加え、その物理的な性質(孔のサイズ及び形状、分布)によって強く影響することが知られている。しかしながら、現在使用されている多孔体作製法では連通孔や孔径の制御を行うことは非常に困難である。そこで本研究では、セラミックス多孔体の孔径や連通孔を高度に制御できるコロイダルテンプレーティング法[1]を用い、孔径が制御され、かつ連通孔を持った生体活性多孔材料の作製を行った。また生体適合性を調べるために、得られた多孔材料の in vitro 評価を行った。
抄録全体を表示
-
竹内 あかり, 大槻 主税, 宮崎 敏樹, 尾形 信一, 谷原 正夫, 田中 裕美, 古谷 嘉章, 木下 久雄
セッションID: 1A14
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
現在,体内で次第に分解吸収され新生骨に置換される生体吸収性の骨充填材として,リン酸三カルシウム (TCP) が整形外科等の分野で臨床使用されている。高温型のα相(α-TCP)は1100℃以上で熱力学的に安定であるため, 通常の焼結法で容易に合成できる。しかし, α-TCPの溶解度はβ-TCPよりも大きいため, 骨が完全に修復されないうちに,吸収され得る問題がある。演者らは,これまでにα-TCP 多孔体を作製し,これをヒドロキシプロピルセルロースで被覆すれば,骨欠損部における吸収性を制御できることを報告した。本研究では,α-TCP 多孔体を絹蛋白質の一つであるセリシンで被覆し,家兎脛骨内での吸収性を調べた。その結果,セリシンを被覆したα-TCPを埋入した脛骨では, 埋入部位の皮質骨は骨組織で完全に修復された。
抄録全体を表示
-
入江 洋之, 井上 晃, 袴塚 康治
セッションID: 1A15
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
気孔率75%、100μm以上の気孔連通部を有するβ-TCP多孔体(製品名:骨補填材オスフェリオン)は、3次元的に担体内部まで細胞の侵入を可能とする優れた組織工学用担体の可能性を示すことを前報にて報告した。本報では骨形成の促進を目的としてβ-TCPにサイト力インを複合した多孔体を担体とし、培養した骨髄細胞を複合、骨組織再生を in vitro 及び in vivo にて評価した。
抄録全体を表示
-
加藤 玲子, 中村 聡, 山下 仁大
セッションID: 1A27
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
様々な焼結雰囲気で作製したハイドロキシアパタイト(HAp)の焼結体について、OH-の量と電気的特性を調べた。水蒸気焼結による HAp は他の大気、アルゴンガス焼結の HAp に比べて著しく水酸化物イオンを有していた。大気焼結 HAp は熱分解生成物であるα-TCPが表面にあることがわかり、他の焼結雰囲気では HAp のみが検出され、α-TCP は見られなかった。インピーダンス測定では、どの HAp もほぼ等しい活性化エネルギーを有していたが、600℃におけるイオン導電率は、アルゴンガス焼結による水酸化物イオンの少ない HAp が最も高く、水蒸気焼結による水酸化物イオンの多い HAp で最も低かった。
抄録全体を表示
-
篠原 圭一郎, 中村 聡, 木枝 暢夫, 山下 仁大
セッションID: 1A28
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
水酸アパタイト(HAp)は生体親和性、生体活性に優れる代表的なバイオセラミックスである。本研究グループでは、HApを電気的にポーリングすることが可能であることを明らかにした。骨補填材として用いる際、骨類似アパタイト層形成速度をコントロールすることは、状況に応じた選択が可能となる。本実験では、ポーリング処理条件の違いによる、骨類似結晶成長速度を調査した。FE-SEM 観察の結果から、同じ温度雰囲気下でポーリング処理したポーリング HAp における骨類似アパタイト層の厚さは、N,0,P 面の順であることから、確実に層形成速度は N 面で促進されている。そしてP 面では 0 面よりも層形成速度は遅い。この結果はポーリング処理温度を変化させても同じである。
抄録全体を表示
-
小幡 亜希子, 中村 聡, 山下 仁大
セッションID: 1A29
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
生体活性ガラスのポーリング特性、及びポーリングで生じる誘起電荷による生体活性ガラス表面の反応性への影響について研究した。ポーリング特性については、種々の条件下でポーリングした生体活性ガラスを熱刺激脱分極電流測定によって解析し、その結果ポーリング時の温度、時間及び印加電圧に依存していることが確認され、よって誘起電荷の制御が可能であることが示唆された。また、ラットの血液成分との反応性より、生体活性ガラスの表面反応性へのポーリング効果を観察したところ、表面上の接着物が変化していることが確認された。
抄録全体を表示
-
中村 聡, 余語 宏保, 門間 英毅, 山下 仁大
セッションID: 1A30
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)水溶液の水酸アパタイト(HA)基板上における膜形成に与える表面誘起電荷の効果について検討した。HA基板は400℃加熱下1 kVcm-1 の直流電界中においてポーリング処理をした。未ポーリング面上に比べ負電荷面,正電荷面上ではSDS膜がより厚く形成されていた。負電荷面上に形成されたSDS膜においては,他の基板上においては認められない赤外線吸収が存在し,高次構造をもつ膜が形成されていたと示唆された。
抄録全体を表示
-
河合 将晴, 川下 将一, 小久保 正, 中村 孝志
セッションID: 1A31
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
ヒトの骨は高分子のコラーゲン繊維上にアパタイト微粒子が析出した三次元構造体である。本研究では、三次元構造を有するEVOH 組紐試料にカルシウムシリケート溶液処理を施し、同試料の SBF 中におけるアパタイト形成能を調べた。C2H50Hを増やしたカルシウムシリケート溶液で処理した三次元構造の EVOH 組紐状試料は、同試料を構成する繊維上に均一にカルシウムシリケート層を形成し、SBF 中で同試料を構成する繊維の上に均一に骨類似アパタイトを形成することが分かった。同試料は、生体活性を示すだけでなく、天然骨に類似した力学的性質を示す有用な骨修復材料になり得ると期待される。
抄録全体を表示
-
飯森 祐介, 亀島 欣一, 安盛 敦雄, 岡田 清
セッションID: 1A32
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
本研究では CaSiO3 セラミックスを作製し、これらの生体活性を静置系よりも体液の連続的な流動に近く、擬似体液(SBF)を連続的に流動させる流通系により評価した。流通系におけるハイドロキシアパタイト(HAp)の形成速度は静置系のものよりも遅かった。またSBFの流速の違いにより、HAp の微構造も異なっていた。流通系における HAp 形成速度の減少は、SBF の流通により試料周辺の Ca 濃度や pH の上昇を抑制されたため生じたと考えられる。SBF の流速は HAp 形成に大きな影響を与えていることが考えられる。
抄録全体を表示
-
東 義慶, 柴田 浩一, 都留 寛治, 早川 聡, 尾坂 明義
セッションID: 1A33
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
小久保溶液に有機成分を添加した模擬体液を作製し,この模擬体液中での多孔質チタニア層を表面に形成させた金属チタン試片の挙動をアパタイト形成の側面から基礎的に検討した。過酸化水素水溶液で酸化処理した後熱処理を施した金属チタン試片表面には,チタニアのアナターゼ相からなる多孔質構造が形成され,有機成分を含まない小久保溶液中では3日以内にアパタイトを形成する。しかし,こはく酸,酒石酸,クエン酸,またはアルブミンを添加した模擬体液中では,アパタイト形成が確認されなかった。これは有機酸の添加によって遊離カルシウムイオン濃度が減少し,模擬体液のアパタイトに対する過飽和度が減少したことが原因として考えられる。
抄録全体を表示
-
川下 将一, 田村 隆正, 小久保 正, 中村 孝志
セッションID: 1A34
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
アナタース含有 PMMA 骨セメントの作製を試み、得られたセメントのアパタイト形成能及び力学的性質を調べた。得られたセメントはいずれも、SBF 中で1日以内にその表面にアパタイトを形成した。そのアパタイト形成能は、アナタース微粒子の含有量が増えるにつれ、また粒径が小さくなるにつれ、高くなった。セメントの曲げ強度は、PMMA セメントのそれよりやや低く、結晶化ガラスA-W 分散セメントの約半分であった。
抄録全体を表示
-
宮崎 敏樹, 大槻 主税, 谷原 正夫, 芦塚 正博
セッションID: 1A35
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
生体活性セラミックスは、骨欠損部に埋入されると体液との反応により表面に低結晶性の骨類似アパタイト層を形成し、それを介して骨と直接結合する。このアパタイト層の形成は、材料からのカルシウムイオンの溶出と材料表面に形成されるシラノール(Si-OH)基により誘起されることが知られている。従って、有機高分子に Si-OH 基を生成するアルコキシシラン化合物とカルシウムイオンを複合化した有機─無機ハイブリッドは、生体活性と柔軟性を併せ示す新規な骨修復材料として期待される。本研究では、有機高分子として天然多糖類の一つであるキチンを選択し、これにグリシドキシプ口ピルトリメトキシシラン(GPS)と塩化カルシウムを導入した有機─無機ハイブリッドの合成を試みた。さらに、得られたハイブリッドのアパタイト形成能を擬似体液中において調べた。キチン/(GPS+キチン)質量比が0.25の溶液で調製した溶液の場合にのみ均一なバルク体が得られた。これを擬似体液に浸漬すると、7日以内に表面にアパタイトを形成した。
抄録全体を表示
-
笠原 麻由美, 松田 篤, 小林 尚俊, 一ノ瀬 昇, 片岡 一則, 田中 順三
セッションID: 1A36
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
有機無機複合化について、結晶性高分子であるカニの腱上に析出する HAp における熱処理の影響、構造の変化について報告する。HAp コーティングには交互浸漬法を用いる。HAp コーティングの前、または後に温度・時間を制御して熱処理を行う。浸漬回数が増すと HAp 析出量が増え、また熱処理を先に行うと HAp の析出が阻害されている。これは、HAp 粒子はキトサンの分子の間に入り析出すると考えられるが熱処理を行う事で、キトサンの分子が密な構造をとり、イオンの拡散が阻害されるため HAp 粒子が成長できないためである。
抄録全体を表示
-
金 鉉敏, イサベル レオノル, フランシスコ バラス, 小久保 正, 中村 孝志
セッションID: 1A37
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
合成高分子を、スルホニル基により修飾した後、飽和水酸化カルシウム溶液で処理し、それらのアパタイト形成能を擬似体液 (SBF) 中で調べた。高分子表面の損傷を防ぐために穏やかな条件で高分子表面にスルホニル基を導入した。高分子表面を調べると、化学的な変化は見られたが、表面の形態には損傷は見られなかった。水酸化カルシウムにより処理すると、スルホニル基は安定化された。処理した試料は、SBF 中でその表面からカルシウムイオンを溶出し、アパタイト形成を促進した。スルホニル基を導入した高分子は、SBF 中で7日以内にその表面にアパタイトを形成した。このような材料は、ヒトの骨に近い力学的性質を示す骨置換材料として適していると考えられる。
抄録全体を表示
-
川上 哲平, 小林 訓史, 若山 修一
セッションID: 1A38
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
生体環境下でのセラミックス使用の際に信頼性を確保することは不可欠であり,機械的特性,特に疲労強度・寿命を初めとする長期耐用性に関する評価技術の開発が急務である.そこで本研究では,大気,精製水,擬似体液,生理食塩水中での四点曲げ試験を行い,同時に AE 法を用いて微視破壊過程を評価した.主き裂形成臨界応力の測定を行った. さらに, 最終破断以前の主き裂形成を動的に検出し,その臨界応力に着目した材料評価法の検討を行った. 検出された主き裂形成臨界応力は, 曲げ強度よりも環境の影響による低下が顕著であるため, 使用環境を考慮した材料評価パラメータとなり得ることが示唆された.
抄録全体を表示
-
大島 豊勝, 川上 哲平, 小林 訓史, 若山 修一
セッションID: 1A39
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
人工関節用セラミックスの擬似生体環境中における機械的特性と破壊挙動に及ぼすひずみ速度の影響を調査した. 大気中,精製水(R.W.)中,擬似体液(SBF)中,生理食塩水(P.S.)中で四点曲げ試験を行い,主き裂形成臨界応力σcをAE発生挙動から決定した. 高ひずみ速度での結果と比べて, σcに顕著な低下はみられず,この材料においては主き裂形成に及ぼすひずみ速度の影響は少ないと言える.
抄録全体を表示
-
金 鉉敏, 内田 昌樹, 小久保 正, 高玉 博朗, 瀧川 順庸, 水野 峰男, 中村 孝志
セッションID: 1A40
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
骨頭と臼蓋の組み合わせの異なる市販の人工股関節を、同じ条件でヒップシミュレータよる摩耗試験に付し、摩耗表面を観察した。Y-TZP骨頭とUHMWPE臼蓋を組み合わせた人工股関節では、骨頭の摩耗はほとんど生じないが、臼蓋摺動面の上部及び中部においては細かい摩耗傷が生じた。Co-Cr 骨頭とUHMWPE 臼蓋の組み合わせでは、骨頭と臼蓋のいずれにおいても激しい摩耗が生じ、Co-Cr 骨頭から少量の金属イオンが潤滑液中に溶出した。Y-TZP 骨頭と C-UHMWPE 臼蓋の組み合わせでは、骨頭の摩耗はほとんど生じないが、臼蓋において細かい摩耗傷が生した。Al2O3骨頭とAl2O3臼蓋の組み合わせでは、骨頭と臼蓋の何れにおいても摩耗がほとんど生じなかった。
抄録全体を表示
-
奥井 美帆子, 堀坂 健太郎, 宇埜 正美, 山中 伸介
セッションID: 1B06
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
チタン系複合酸化物(RE_2Ti_2O_7)の水の光分解による水素発生量により光触媒活性を調べた。これらの化合物は粉末焼結法とゾルゲル法により合成された。合成されたRE_2Ti_2O_7粉末は、粉末X線回折(XRD)によって結晶構造を、走査型電子顕微鏡(SEM)によって結晶粒径をそれぞれ評価した。RE_2Ti_2O_7粉末を蒸留水中に懸濁し、500W-Xeランプからの光を照射したところ、La_2Ti_2O_7とSm_2Ti_2O_7においては水素の発生が確認された。また紫外可視吸光度分析(UV-VIS)によりバンドギャップ(E_g)を評価した。
抄録全体を表示
-
堀坂 健太郎, 奥井 美帆子, 宇埜 正美, 山中 伸介
セッションID: 1B07
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
ジルコニウム系複合酸化物(RE_2Zr_2O_7) の水の光分解による水素発生量によって光触媒活性を調べた。これらの化合物はRE(NO_3)_3とZrO(NO_3)_2を出発物質とし、ゾル・ゲル法により得られた前駆体を焼成することにより合成された。RE_2Zr_2O_7は、XRDによって結晶構造を、SEMにより結晶粒径が約200nmであることを測定した。RE_2Zr_2O_7粉末を蒸留水中に懸濁し、500W-Xeランプからの光を照射し水素発生量を測定したところ、特にLa_2Zr_2O_7において水素の発生が確認された。またUV-VISにより得られる吸収スペクトルからバンドギャップ(E_g)を評価し、 RE_2Zr_2O_7薄膜電極を用いた光電気化学測定によりバンドギャップエネルギー (E_g)とフラットバンドポテンシャル(U_fb)を評価した。
抄録全体を表示
-
宇埜 正美, 堀坂 健太郎, 奥井 美帆子, 山中 伸介
セッションID: 1B08
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
ウラン系酸化物・,AL_2U_2O_7(AL=K, Na)、AEUO_4 (AE =Ca, Sr, Ba)の光触媒活性を水の光分解による水素発生量によって調べた。これらの化合物はそれぞれの炭酸塩と二酸化ウランを出発物質として合成した。合成条件としては空気中において1000℃で20時間とした。ウラン系酸化物は粉末X線回折(XRD)により結晶構造を、走査型電子顕微鏡(SEM)により結晶粒径を測定した。それぞれの化合物の粉末を蒸留水中に懸濁し、500W-Xeランプからの光を照射し水素発生量を測定したところ、SrUO_4及びBaUO_4においては水素の発生が確認された。またバンドギャップエネルギー(E_g)を、バンド計算により評価した。
抄録全体を表示
-
林 秀樹, 今井 宏明
セッションID: 1B09
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
本研究では、百nmスケールの細孔を持つ多孔質アルミナと十nmスケールのミセルの二種類の鋳型を用いたゾルゲル法によって、二酸化チタンの微細構造の制御を試みた。チタンテトライソプロキシドのアルコール溶液にトリブロックコポリマーを加えた後に加水分解をおこない、これを多孔質アルミナの細孔に含浸させることで前駆体を作製した。これに熱処理とアルミナ溶解処理をおこなうことで得られた試料は、長さ60μm、外径、内径がそれぞれ約150nm、約 90 nmのチューブ状であり、アナターゼのナノ結晶で構成されているチューブ壁は 5-20 nm のメソ細孔を有していることが確認された。
抄録全体を表示
-
井上 宏一, 永井 正幸
セッションID: 1B10
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
4チタン酸カリウムは水溶液中の水素イオンと試料中のカリウムとを交換することができる。これをイオン交換滴定法を用いてイオン交換を考察した。イオン交換樹脂に含まれる水素イオンと試料中のカリウムイオンの濃度が同量になる点までは電気伝導度および pH は減少した。イオン交換樹脂量が過剰になるとpH は下がり、電気伝導度は上昇した。この事実より等量になる点以前の変化より、このイオン交換反応は単純にイオン交換のみが生じているわけでなく他の反応も同時進行していることが示唆された。それ以降はイオン交換樹脂由来の水素イオンによる挙動と考えられる。
抄録全体を表示
-
小川 良平, 松田 厚範, 小暮 敏博, 忠永 清治, 南 努, 辰巳砂 昌弘
セッションID: 1B11
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
我々は、オルガノシルセスキオキサン─チタニア(RSiO<_3/2>─TiO_2)系ハイブリッド膜に紫外(UV)光照射を行うと、TiO_2成分の光触媒的な作用により有機官能基Rが脱離し、Si-OH基およびSi-0-Si結合が形成されることを見出した。この現象により、UV光照射後のRSiO<_3/2>─TiO_2系膜は部分的にSiO_2─TiO_2組成になっていると考えられる。また、我々の研究室では、Si0_2─Ti0_2系ゲル膜を温水処理することにより、アナターゼナノ微結晶の析出が起こることを確認している。本研究ではRSiO<_3/2>─TiO_2系膜にUV光照射を行い、さらに温水処理することにより、アナターゼナノ微結晶の析出量や析出形態の制御について検討した。
抄録全体を表示
-
小林 薫平, 松田 厚範, 小暮 敏博, 忠永 清治, 南 努, 辰巳砂 昌弘
セッションID: 1B12
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
我々は、シリカ-チタニア系ゲル膜を温水処理すると、粒状のアナターゼナノ微結晶がシリカ膜表面上に析出した、透明薄膜が得られることを報告している。またこの温水処理時に基板を一定の振動数で振動させることにより、膜表面上に析出する結晶が粒状のアナターゼからナノシート状の層状チタン酸に変化することを明らかにしている。今回、直流電場中でシリカ-チタニア系ゲル膜を温水処理すると、正極と負極で異なる微細構造をもったチタニアナノ結晶が析出することを見出したので報告する。
抄録全体を表示
-
東 勇吾, 松田 厚範, 小暮 敏博, 忠永 清治, 南 努, 辰巳砂 昌弘
セッションID: 1B13
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
ゾル─ゲル法により調製したSiO_2-TiO_2微粒子を温水処理することによりアナターゼ微結晶を析出させ、さらにこの微粒子を電気泳動電着に適用し作製した厚膜は、膜内部でも反応が起きるため薄膜よりも高い光触媒活性を示すと考えられる。本研究では、ゾル─ゲル法で調製したSiO_2-TiO_2微粒子を温水処理し、得られた微粒子の特性評価を行った。また、泳動電着法を用いて導電性基板上へSiO_2-TiO_2厚膜の作製を試みた。
抄録全体を表示
-
菊田 浩一, 奥村 真, 山口 十志明, 森 哲朗, 高木 克彦, 平野 眞一
セッションID: 1B14
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
層状チタン酸ナトリウムであるNa2Ti3O7へのインター力レーションを繰り返すことによって、チタン酸素層を剥離分散させ基板上に配向薄膜を作製した。このチタン酸薄膜を加熱処理することによって、得られるチタニアはブロンズ型、アナターゼ型などに結晶化するが、この挙動について評価を行った。Na2Ti3O7 にエチルアミンをインターションさせ、(EA,H)2Ti3O7とすることによってFig.1のTEM写真に示すような非常に層の剥離した粒子を合成することができる。従来チタン酸(H2Ti307)粒子は、熱処理によって一定の構造の関係を保ちながらブロンズ型のチタニアになることが報告されているが、今回作製した(EA,H)Ti3O7薄膜は配向性を持つことから、熱処理後も優先的な配向を保ったチタニア薄膜になることが期待できる。そこで、熱処理プロセスと生成相の関係を調査したところ00℃においても優先的な配向を有したブロンズ型のチタニア薄膜として合成することが可能であった。
抄録全体を表示
-
インクトビシン ドルジパラム, 高橋 雅英, 横尾 俊信
セッションID: 1B15
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
後処理を行うことなく強還元されたルチル型TiO2薄膜電極を、へリコンスパッタ法により作製した。得られた薄膜の光電気化学的特性をゾル─ゲル法により得られた薄膜と比較することにより検討した。強還元型TiO2電極の特性をバンドモデル用いて解説する。
抄録全体を表示
-
加藤 栄治, 長谷川 良雄
セッションID: 1B27
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
チタニア光触媒繊維はポリチタノキサンからゾルゲル法により合或した。ゲル繊維もしくはチタニア繊維をアンモニア雰囲気中で熱処理することで窒素ドープチタニア繊維を合成し、可視光応答性を検討した。可視光、紫外光ともに500℃でアンモニア処理した窒素ドープチタニア繊維は、600℃、700℃処理に比べ高い光触媒活性を示した。
抄録全体を表示
-
長谷川 良雄, 加藤 栄治, 塩谷 和弘
セッションID: 1B28
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
チタニア球状多孔質光触媒が,有機高分子球状多孔質体をテンプレートとするゾル-ゲル法で500℃で焼成することにより得られた. この球状多孔質体をNH_3雰囲気中で450~550℃で熱処理することによりN原子をドープした. 500~550℃でN-ドープしたTiO_2球状多孔質体によるペンタクロロフェノールの分解速度は,紫外および可視光のいずれの照射下においてもNをドープしないものより優れていた.
抄録全体を表示
-
殷 シュウ, 八巻 浩志, 張 其武, 斉藤 文良, 唐 清, 佐藤 次雄
セッションID: 1B29
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
チタニアとヘキサメチレンテトラミンなどの窒素源となる物質を混合し、メカノケミカル法により、可視光活性を有する窒素ドーピングチタニア光触媒を調製した。仮焼で残存有機物を除去した物は黄色であり、400及び540 nmに優れた光吸収が表れ、波長>510nmの可視光照射により、優れたNO「_」x徐去能力を有することを確認した。
抄録全体を表示
-
会田 洋兵, 殷 シュウ, 佐藤 次雄
セッションID: 1B31
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
前駆体に三塩化チタンを用い、溶液中のアンモニア誘導体の加熱分解より放出するアンモニアを利用した均一沈殿─水熱処理プロセスにより、可視光領域に優れた吸収を持つ酸素欠陥および窒素ドープ型の着色酸化チタンの合成を行った。得られたチタニアは高比表面積を有し、可視光照射によるNO酸化分解に対して優れた高光触媒活性を示した。
抄録全体を表示
-
工藤 武志, 中村 友宇子, 類家 東, 長谷川 章
セッションID: 1B32
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
市販光触媒材料は主として粉体状であるため、基材への固定化が極めて困難であり、バインダーにより固定化すると光触媒活性が著しく低下してしまう。そのため実用化が困難であった。そこで我々は高活性・固定化光触媒材料の開発を目的として、種々の方法により酸化チタン光触媒の作製を検討してきた。その結果、基材に固定化されており、なおかつ高い光触媒活性を示す角柱状酸化チタン光触媒の開発に成功した。さらに光析出法により種々の金属微粒子を担持したところ、更なる高性能化を達成した。特にCu微粒子の担持により窒素系、硫黄系化合物の分解性能に優位性を示した。T1:We successfully developed rectangular columnar the titanium oxide photocatalyst with the high decomposition efficiency. The purpose of this study is loaded with metal particles by photodeposition method, and aims at the further high activation of development material. As the result of this study, the further high activation of development material was attained by forming a metal particle.
抄録全体を表示
-
別處 弘明, 島田 恵理子, 伊熊 泰郎
セッションID: 1B33
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
酸化チタン粉末に含浸法でPtをつけ、400℃で1h加熱したものを試料とした。作製したTiO2粉末のEDX結果から、Ptが担持されていることを確認した。この試料をメタノール水溶液に入れ、紫外線(365 nm)を照射した。これにより、水素ガスを含む気体の発生を確認した。Ptを担持していない試料と比べて、Ptを担持したものはガスの発生量が多かった。しかし、Ptの担持量が多い試料では、Ptの担持量が増えるにつれガスの発生量が低下した。光触媒反応はPtの担持量に非常に敏感であった。
抄録全体を表示
-
古川 博康, 日比野 光宏, 周 豪慎, 本間 格
セッションID: 1B35
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
高速充放電が可能なリチウムイオン二次電池の実用化を念頭に置き、酸化チタンとカーボン導電助剤を混合した複合電極を作製した。酸化チタン微粒子はゾルゲル法を用いて合成したが、この時にカーボンを混合することにより複合電極を得た。TEM観察および粉末X線回折の結果、カーボン上に固定した酸化チタンは粒径が4 nm程のアモルファスであることが分かった。また、リチウムイオン二次電池の電極として評価を行った結果、電位は約2 V (vs. Li^+/Li)で、10A/g ほどの比較的大きな放電電流においても100 mAh/gを超える容量を示した(重量はチタニアの重量を基準としてある)。
抄録全体を表示
-
山中 伸介, 宇埜 正美, 濱口 豪, 中田 智昭, 家田 章弘
セッションID: 1B36
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
種々の酸化物ナノホールアレイを非常に簡単で真空装置や電源といった高価な機材を必要としない溶液プロセスで安価に作成した。陽極酸化アルミナを金属フルオロ錯体に室温で数十分から数時間浸すことにより、チタンや鉄、錫などの酸化物ナノホールアレイを作成することができた。この方法により、さまざまな形状のナノホールアレイ膜を作成することができる。Fig. 1.にこの方法で作成したチタニアナノホールアレイのSEM観察像を示す。このナノホールアレイは、直径が約5 cmで厚さが約50μmであり、試料全体にわたって孔径は約200 nm程度の貫通孔があいている。酸化物ナノホールアレイは電気的・光学的・化学的などの違った分野で広い応用が期待される。
抄録全体を表示
-
濱口 豪, 山中 伸介, 宇埜 正美, 家田 章弘, 矢吹 信明, 中田 智昭
セッションID: 1B37
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
チタニアナノホールアレイを溶液プロセスで作成し、その光触媒活性を評価した。陽極酸化アルミナをフッ化チタン酸アンモニウム水溶液に室温で数十分から数時間浸すことによりチタニアナノホールアレイを作成した。作成したチタニアナノホールアレイを種々の温度で焼成した。作成した試料の結晶構造はX線回折線(XRD)を測定することにより評価した。Fig.1. にそのXRDパターンの結果を示す。Fig.1より、チタニアナノホールアレイの結晶構造は、未焼結状態ではアモルファスであったが、熱処理を施すことによりアナターゼ型となることがわかった。また、チタニアナノホールアレイのCH_3CHO分解性能を測定することで光触媒活性を、紫外可視吸光度測定(UV-VIS)により、そのエネルギー依存性を、BET法により比表面積の焼成温度依存性を測定した。
抄録全体を表示
-
宇埜 正美, 山中 伸介, 濱口 豪, 矢吹 信明, 中田 智昭, 家田 章弘
セッションID: 1B38
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
チタニアと錫酸化物の混合酸化物ナノホールアレイを溶液プロセスにて作成し、その光触媒活性を評価した。陽極酸化アルミナをフッ化チタン酸アンモニウム水溶液とフッ化錫酸アンモニウム水溶液に室温で数十分から数時間浸すことにより混合物ナノホールアレイを作成した。作成した混合物ナノホールアレイは種々の温度で焼成し、その結晶性をX線回折線(XRD)の測定により評価した。また光触媒活性は、アセトアルデヒドの分解性能・NO_xの除去性能により評価した。 Fig.1. に25cm^2 の面積をもつ混合物ナノホールアレイのアセトアルデヒド分解性能を示す。比較のため、同じ面積のガラス上にゾルゲル法により塗布したチタニアの結果も示す。この結果より、混合物ナノホールアレイは高い光触媒活性を示すことがわかった。
抄録全体を表示
-
植田 直人, 林 克郎, 松石 聡, 平野 正浩, 細野 秀雄
セッションID: 1B39
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
ナノポーラス結晶 12CaO・Al2O3のCa2+をより径の大きいSr2+で置換した12SrOチl2O3を固相反応により合成を試みた。原料としてSr (OH) 2とγ-Al2O3を用いて600℃以上で加熱することにより12SrO・Al2O3の生成を確認した。ESR測定の結果、得られた試料には10^20に達する高濃度の0^-と}0_2^2が検出された。ただし12SrO・Al2O3相は準安定相であり000℃以上ではSrO・Al2O3と3SrOチl2O3に分相してしまう。相の安定化がこれからの課題である。
抄録全体を表示
-
戸田 喜丈, 宮川 仁, 林 克郎, 平野 正浩, 細野 秀雄
セッションID: 1B40
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
12CaO・7Al_2O_3多結晶薄膜をパルスレーザー堆積法によりMgO単結晶基板の上に成長させ、光学的バンドギャップの評価を行い 5.7eVという値を得た。
抄録全体を表示
-
小棹 理子, 有井 忠, 岡部 敏弘
セッションID: 1C06
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
リンゴ搾汁残渣の有効利用するためにウッドセラミックスを作成し、熱的特性をおもにTG-DTA/MSより検討した。リンゴウッドセラミックスは、炭化リンゴより熱的安定性がよく、ガス吸着能をもつ。焼成温度が高いほど二酸化炭素の発生温度が高くなり、ポア径が変化することが示唆された。
抄録全体を表示
-
有井 忠, 小棹 理子, 岡部 敏弘
セッションID: 1C07
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
住宅用融雪システム用杉材ベースのウッドセラミックスの熱特性を、TG-DTA/MSによって分析した。熱プロセスは、脱水から開始し、その後、数段階の分解を示した。総減量率は、粒子サイズが大きくなるにしたがって増加した。発生気体の主成分はCOとCO2であり、反応域全体に渡って検出され、ベンゼン、フェノール、キシレンは,600℃までに僅かに観測された。ウッドセラミックスの方が炭化杉よりガス吸着能が高いことが示された。
抄録全体を表示
-
棚橋 一郎, 北野 多希子, 金岡 郁絵
セッションID: 1C08
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
分極性電極に活性炭繊維布(ACFC)を用いた電気二重層キャパシタにより、種々の濃度のMg(NO3)2水溶液からMg(NO3)2の吸着除去特性を水溶液の導電率変化とキレート敵定法によるMgイオンの濃度測定により検討した。1.0×10-3 mol/l のMg(NO3)2水溶液では、電圧を印加しないと電解質が除去できないが、1.0 Vの電圧を印加すると時間とともに導電率が減少し、水溶液中の電解質が吸着除去されることが分かった。除去効率は低濃度の電解液ほど高くなり2.5×10-4 mol/l の場合には約38%のMg(NO3)2が除去された。また、一度吸着された電解質は電極を短絡すると容易に脱離し、電極が再生できることが分かった。
抄録全体を表示
-
笹井 亮, 虎澤 雅寛, 伊藤 秀章, 柴口 勝也
セッションID: 1C09
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
固体産業廃棄物の再利用・リサイクルの推進により埋立量の低減することを目的として、固体産業廃棄物から活性炭を保持したセラミックス多孔体の作製とその特性に関する検討を行った。固体産業廃棄物としてはスラッジとおが粉を用い、ベントナイトと賦活剤をこれら固体産業廃棄物と混練した後に成形したバルク体を窒素気流下850℃で1時間焼成した。この得られた黒色の成形体を粉砕することにより得られる粉末は、高いメチレンブルー吸着能と広い比表面積を示した。この結果は、固体産業廃棄物を原料として用いても賦活反応は十分に起こることを示している。
抄録全体を表示
-
清水 雄一郎, 亀島 欣一, 岡田 清
セッションID: 1C10
発行日: 2003年
公開日: 2004/07/05
会議録・要旨集
フリー
古紙リサイクルの促進のために,製紙原料以外への用途開発が必要である. そこで,本研究では,段ボール紙を水蒸気賦活することにより活性炭多孔質ボードを作製することを目的としている. 作製した試料の細孔特性は,窒素吸着測定により調査した. 窒素吸着等温線からはミクロ孔とともにメソ孔も発達していることが分かった. 賦活温度を低くすると賦活に必要な時間は長くなったが,得られた試料は高比表面積を有し,収率が高いため,機械的強度向上に有効であると考えられる.
抄録全体を表示