抄録
ゾルーゲル法によりハフニアー有機複合膜をガラス基板上に作製し、その構造および性質を調べた。水系で作製したハフニアゾルに、アクリル酸(AA)をHf1モルに対して2から150モル加えてハフニアーAA複合ゾルを得た。このゾルをガラス基板上に塗布し紫外線を照射して複合膜を作製した。膜の構造はアモルファスであった。複合膜の水に対する接触角は約90°となり、ハフニア薄膜と同様の撥水性を示した。特に、AAの添加量が多い膜においても撥水性を示した。ついで、エタノール溶媒中で作製したハフニアゾルにメタクリル酸メチル(MMA)を添加して、上と同様にしてハフニアーMMA複合膜を作製した。この複合膜もMMAの添加量が多くなっても撥水性を示した。