抄録
導電性に優れている導電性炭素繊維の表面に電極活物質を薄く担持させることによって、導電性、反応表面積、拡散距離を改善した複合体電極を用いて、リチウムイオン二次電池の高速充放電化を行った。複合体は、酸化バナジウムゾルと炭素繊維を均一に分散させた混合液を乾燥させることによって作製した。複合電極は、80A/gという非常に高い電流密度に於いても286mAh/gの高容量を示し、これは、全容量の75%程度を確保している結果となった。導電性炭素繊維を用いたことにより導電性が向上したこと、および、活物質の反応表面積増大やリチウム拡散距離の低減により、高速充放電が可能となった。