抄録
高性能の水素分離膜の生成を目的として、ポリカルボシラン(SiC前駆体)、p-ジエチニルベンゼン(架橋剤)、ポリスチレン(造孔剤)およびトルエン(溶媒)を用いて調製した4つの原料(非架橋PCS、架橋PCS、非架橋PCSとPS、架橋PCSとPS)を基材に塗布・熱分解後生成した炭化ケイ素系分離膜ならびに、同様な条件下で原料から調製した粉末を用い、熱分析測定・FT-IR・窒素吸着測定・透過速度測定を行うことで、分離膜生成における熱分解条件の最適化と膜生成機構の解明を試みた。その結果、試料のDTG曲線と微細孔形成、水素分離特性との間に関連があることが示唆された。