抄録
近年,重要性を増大しつつあるナノ創製技術の開発研究では,コストの低い無機塩を出発原料とするものが極めて少ない.本研究では,NiとAlの硫酸塩固溶体の加熱分解によりNiAl2O4スピネルを合成し,さらにシュガーカーボン中での還元焼成によって緻密なアルミナ/Ni複合焼結体を容易に得ることができた.本報告では,硫酸塩固溶体の生成からNiAl2O4スピネルを経てアルミナ/Ni複合焼結体ができるまでの変化過程を調べることによって,ナノ複合体作製上の問題点を検討した.さらに,2通りの無加圧焼結,1通りの加圧焼結を行い,焼成かさ密度,曲げ強度,破壊靭性値,微組織などを比較した結果を報告する.