抄録
リチウム二次電池の正極活物質、負極活物質、固体電解質の合成方法の一つにゾル・ゲル法がある。この合成手法を用いて電極や固体電解質を作製することで、電池形状の自由度が大幅に広がる。そこで、本研究では、まず初めに、活物質や電解質用のゾルの作製について検討した。そして、実際にこれらのゾルを用いて薄膜、多孔体、ドット、ライン状の電極活物質や固体電解質の具体的な作製を行った。薄膜ではスピンコーティング法を、多孔体ではオパール構造を有するビーズを鋳型とする方法を、ドットおよびラインでは印刷技術を用いた方法をもちいていろいろな形状の電極を作製した。最後に、実際に作製された電極や固体電解質あるいはそれらを組み合わせた電極システムが有する電気化学的な特性について評価した。これら一連の研究について発表する。