抄録
古紙とプラスチック廃棄物をほぼ1:1に混合,成形したRPFは,固形燃料としてのリユースを目的として作製されている.ここでは,このRPFを非酸化雰囲気中,種々の条件下で熱処理して,活性炭/非晶質CaO-Al2O3-SiO2複合材への転換を試みた.また,その細孔特性と重金属イオンなどに対する除去特性について検討した.その結果,RPFを一旦,炭化処理した後で賦活処理することにより高比表面積の複合材が得られ,特に,K2CO3賦活で約1000 m2/gの試料が作製できた.得られた試料は重金属イオンに対して高い除去能を示したことから,活性炭と共存する非晶質CaO-Al2O3-SiO2相がその作用に関与していると考えられた.