抄録
電子機器の多様化・小型化の急速な進展に伴い、不揮発性強誘電体メモリ材料の研究が盛んに行われており、近年ビスマス層状構造強誘電体が注目を浴びている。そこで本研究では、ビスマス層状構造強誘電体であるSr2Bi4Ti5O18セラミックスに着目し、各サイトの置換が強誘電特性および結晶構造に及ぼす影響について検討する。実験方法としては、一般的な固相反応法を用いた。粉末X線回折の結果、SrサイトのBaおよびCa置換はx=0.5まで単相であることが確認された。またTiサイトのZr置換においてはx=0.75まで単相であった。Ca置換において、残留分極が6.51から8.47μC/cm2に増加した。