日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
2005年年会講演予稿集
セッションID: 3G06
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有機成分をハイブリッド化したセラミックス医用材料に関する研究
*都留 寛治
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抄録
CaOとSiO2を基本とするBioglass等のセラミックス材料は,体内でその表面に自発析出したアパタイト層を介して骨と直接接合する。しかし,セラミックスであるが故に柔軟性が要求される用途に対しては対応不可能である。そこで,無機成分と有機成分のハイブリッド化を基本的設計指針として,高度に細胞や組織と適合しうる材料の設計・創製に取り組んだ。その結果,分子レベルでCaやSi-O等無機成分を天然または合成有機鎖で修飾した柔軟性・組織融合性ナノハイブリッド材料を開発した。これら新規材料の体液環境下における石灰化や細胞の適合性について詳細に検討し,材料から溶出したCa2+イオンが骨石灰化の核生成速度を増加させること等を解明した。また,細胞培養実験から,多孔質化ナノハイブリッドは細胞組織工学における足場材料として応用できることを示した。
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©  日本セラミックス協会 2005
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