抄録
CSD法により作製した(Bi,La)4Ti3O12(BLT)薄膜に関し、アニーリング中の電界印加が結晶配向性や電気特性等に及ぼす影響について検討した。X線回折パターンから、電界アニーリングを行った薄膜では、(200)/(020)ピーク強度の増加が見られ、電界アニーリングを行っていない薄膜に比べてa/b軸方向の結晶配向性が高くなった。残留分極値についても、電界アニーリングを行っていない薄膜では16.5µC/cm2、電界アニーリングを行った薄膜では23.8µC/cm2を示し、特性の向上が確認された。電界アニーリングは、BLT薄膜の強誘電特性の向上に有効であると考えられる。