抄録
化粧品の目的は“…肌を美化し、魅力を増し、容貌を変え、…”ということが薬事法で定義されており、その表示できる効能効果は55項目に限られている。しかし、これとは別に光や色に関連したものはメークアップ効果として自由に演出できる。とくにメーキャップ化粧品では化粧効果として主に「隠蔽効果」「着色効果」「光沢調整効果」「持続効果」などが挙げられ、使用目的や使用部位によって様々な製品が販売されている。これらの効果を演出する技術は製剤技術も重要ではあるが、いわゆる顔料素材の特性を大きく反映している。ここでは化粧品に使用される顔料の紹介と、その光学的特性と化粧効果との関連を概論する。