日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
第19回秋季シンポジウム
セッションID: 1PC06
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コロイドプロセスによるCaF2透明焼結体の作製と蛍光体への応用
*石沢 均
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抄録
透過率が高く屈折率分散の低い優れた光学材料である蛍石(CaF2)の透明焼結体をコロイドプロセスにより作製した。湿式法により結晶性の高いCaF2微粒子を調製し、プレス成形、大気中焼結、アルゴン雰囲気中HIP処理を経て作製した。得られたCaF2透明焼結体の屈折率と分散は、nd=1.43、νd=95であり単結晶蛍石とほぼ同じであった。紫外域の透過率は単結晶蛍石より劣るものの、赤外域では同等であった。従来、るつぼ引き上げ法などの大規模な設備がないと作製できなかった蛍石が、湿式法による比較的簡単な方法で作製できた。また、焼結体の透明度を維持したまま蛍光物質としてEuまたはTbをドープすることができた。レンズとしてだけでなく透明蛍光体としての応用も期待される。
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©  日本セラミックス協会 2006
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