抄録
酸化亜鉛(ZnO)は、ワイドギャップで直接遷移型半導体であり、高い励起子束縛エネルギー(60meV)を持つことから、青色から紫外波長領域における光素子として期待されている。本研究では、液相合成により自由励起子発光のみを示す高結晶性ZnOナノ粒子を合成することを目的とし、その光学特性について調査した。
原料としてオレイン酸亜鉛、溶媒としてオクタデセンを用い、温度160から230度で合成した。ドデカノールやオレイルアミンを添加することで、バンドエッジからの紫外発光が顕著なZnOナノ粒子を合成することに成功した。