抄録
メチレン基を骨格中に含むかご型シロキサンユニットのモノ-、ジ-、トリ-アルコキシシリル誘導体を構造単位として用い、新規なシリカ系ハイブリッドを合成した。各構造単位の合成は、ビス(トリエトキシシリル)メタンより選択的に形成されるかご型オリゴマーをモノ-, ジ-, トリ-エトキシクロロシラン((EtO)nMe3-nSiCl, n = 1, 2, 3)を用いてシリル化することにより達成した。酸性条件下における各構造単位の加水分解・縮重合反応によって得られたゲルは、アルコキシ基の数によって構造、形態が大きく異なることが分かった。さらに、構造規定剤として非イオン性界面活性剤を混合することによりハイブリッドメソ構造体が生成した。