抄録
酸化物ナノ粒子の半導体性や触媒活性は、その粒径および粒子形態により制御することが可能である。特にZnOはナノ粒子化する事によって光吸収特性や蛍光発光特性を制御する事が出来る。本研究ではZn(OH)2ゲルをアルコールおよびグリコール溶液中で35℃_から_75℃の低温で加熱処理する簡便な方法によりZnOナノ粒子が安定に溶液中に分散したゾルを得る方法について検討した。この結果、加熱処理温度が低くなると不均一核生成によりメソポーラスな球状二次粒子が生成することを見出した。また、ZnOナノ粒子の凝集構造はグリコール分子とZn2+イオンの相互作用により強く影響を受ける事が分かった。さらに低温溶液中での酸化物ナノ粒子の生成過程について詳しく検討した。