抄録
SrZrO3は、化学的安定で誘電体に用いられているが難焼結性である。そこで、本研究では、SrZrO3の焼結性改善を目的とした。所定のモル比になるよう原料を秤量し、固相反応法により仮焼、焼成してSrZr1-XAlXO3(X=0.00~0.1)を作製した。得られた焼結体は、粉末X線回折法により単相であることが確認された。焼成温度の上昇とAlの添加量が多くなるにつれ相対密度は増加し、仮焼温度1300℃、焼成温度1600℃の時、90%以上の相対密度を持つ緻密な焼結体が得られた。誘電特性は、Alの添加により誘電率は向上しているが、誘電損失に差が見られなかった。