抄録
アルミニウムをドープした酸化亜鉛は優れたn型熱電変換材料として知られ、廃熱発電などといった比較的高温域での応用が期待されている。しかし、この材料は高い出力因子を持つものの熱伝導率が高いために、結果的に性能指数が低く抑制され実用化のネックとなっている。そのため、導電率を低下させることなく熱伝導率を低減することが、性能向上には不可欠である。そこで、放電プラズマ焼結法を用いた微細組織制御により、高導電率と低熱伝導の両立を試みた。その結果、放電プラズマ焼結したサンプルでは、常圧焼結とは異なる密度-導電率挙動を示し、低密度域(_から_80%)でこれらが両立できることを確認した。