抄録
シリコンエラストマー(PDMS)のマイクロモールドに毛管現象を利用してパターニングを行うMicromolding in Capillary (MIMIC)法で、酸化スズナノ粒子のエタノールサスペンションのパターニングを行った。その際、モールド内部でのサスペンションの濃縮および粒子の凝集現象が見られた。これらの現象により、2 vol%の低濃度のサスペンションを使って、モールドの溝の深さの3分の1程度の一様な厚みの酸化スズのストライプ状のマイクロパターンを、幅1cm、長さ4mmの範囲に簡単に作製することができた。作製された酸化スズのパターンは高密度であり、300℃で熱処理をすることによって固まることが確認されたので、今後、デバイスとしての応用が可能であると考えられる。