抄録
ハイドロキシアパタイト(HA)を分極した際、表面に誘起される電荷はイオン、タンパク質や細胞等に選択的相互作用を及ぼすというエレクトロベクトル効果を生み出す。エレクトロベクトル効果は有効利用が期待される反面、生体および生細胞に対する影響は十分解明されていない。また、細胞内にHA粉体が取り込まれた際のエレクトロベクトル効果や粒子の影響は未知である。本研究では、生体内の免疫応答で中心的な役割を果たすマクロファージの分極HAに対する認識、応答機構を検討した結果、HA粉体量およびエレクトロベクトル効果は細胞の生存および形態に影響を及ぼすという現象を確認した。