抄録
単分散球状粒子は外部場を用いて集積化を行うと、自己組織化により三次元的に規則配列することが知られており、この構造はオパール構造と呼ばれている。この性質を利用し、球状の電極活物質を用いてオパール構造の電極を作製した場合、活物質が体積あたりに74%充填されるので、従来の塗布電極に比べて、エネルギー密度が向上すると考えられる。また、この電極は粒子間に三次元的に連なった空隙を有する多孔体であるため、電気化学反応界面が大きく、レート特性の向上が期待できる。本報告では、正極活物質であるLiMn2O4 の球状粒子を用いて多孔電極を作製し、その電気化学特性を評価した結果について報告する。