抄録
ZnO薄膜およびZnMgO薄膜に対してAlとCuを同時に添加し、その電気的特性の変化について検討を行った。ZnO系薄膜はRFマグネトロンスパッタリング法によりサファイアC面基板上に基板温度500℃、RF電力130Wで作製した。また、作製した薄膜についてX線回折、ホール効果および抵抗温度特性の測定などを行った。ZnO薄膜およびZnMgO薄膜に対しAl2O3を1-2wt%添加すると抵抗率は10-3Ω・cm程度に低下するが、これに対しCu2Oを数wt%程度まで添加することでキャリア密度および移動度は徐々に減少し、抵抗率は10-3から1Ω・cm程度まで増加した。なお、抵抗温度係数は100ppm/℃以内の値を示す薄膜が得られた。