抄録
交流インピーダンス測定は、セラミックスにおける微構造の各成分の等価回路定数を見出すことができる有効な手法である。誘電体セラミックスの粒子、粒界の時定数が近いため、コール・コールプロットでの粒子、粒界等の円弧は分離されずに現れる。そのため解析により得られる等価回路定数は設定した等価回路モデルに依存しやすい。本研究では、より複雑な積層セラミックコンデンサに適用するために、SrTiO3単結晶を用いて、等価回路モデルの検証を行った。接合したSrTiO3単結晶を用いて粒界の電界方向に対する影響を検討した。粒界⊥電界及び粒界//電界の場合の等価回路モデルとコール・コールプロットとの関係を考察した。