抄録
イットリア安定化正方晶ジルコニア(Y-TZP)に多層カーボンナノチューブ(MWCNTs)を分散したTZP/CNTナノコンポジットでは、微量CNT添加で導電性を付与できることを明らかにしているが、本研究では、第3相分散相としてナノサイズの炭化ケイ素(SiC)等を同時にナノ複合化した3元系ナノコンポジットの創製とその微細組織ならびに機械的性質の評価を行った。CNTにSiCを同時添加することで、材料の破壊強度が向上すること、および導電性へは影響を与えないことが明らかとなった。これら特性と組織の関連について詳細に報告する。