抄録
これまでに、ゾル-ゲル法で作製したシリカ-チタニア系ゲル膜を温水中に浸漬処理することにより100 °C以下の低温でアナターゼ微結晶が膜表面に析出し、さらに温水処理中に基板に振動や電場を印加することにより析出結晶の形態や結晶相が変化することを見出している。そして、この温水処理を機能性薄膜として注目を集めている酸化亜鉛薄膜の作製にも応用できれば有用な手法になると考えられる。 そこで本研究では、温水処理による酸化亜鉛薄膜の作製、外部場として条件がコントロールしやすい電場を用いた場合の析出結晶の形態への影響について詳細に検討を行った。さらには、温水処理による微結晶析出機構についても調査を行った。