抄録
無線帯域の高周波数化が進む中、電磁波環境対策を目的にした吸収体においても、高周波数化が望まれている。その方法として、フェライト焼結体を用いた10~1000MHz帯用と、フェライト-SiO2複合焼結体によるGHz帯用吸収体の層状化が行われている。しかしながら、これを実現するためには、両者の焼結挙動を制御する必要がある。そこで、Ni・Zn・Cuフェライトを組成により低温焼結化し、Ni0.3Zn0.7Fe2O4仮焼粉砕粉を混合することにより焼結挙動を制御したNi0.2Zn0.6Cu0.2Fe2O4-Ni0.3Zn0.7Fe2O4複合材料を試作した。そして、その電磁気特性と電磁波吸収特性を評価し、微細構造の影響を検討した。