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野田 克敏
セッションID: 1A02
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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クルマが、これからも移動の利便を提供する交通手段として発展していくためには、排気ガス浄化、ハイブリッド技術によるCO2削減、エネルギー多様化等、環境への対応。また、全ての運転ステージで車をより危険が少ない状態に近づけるための安全に関する技術開発が必要である。
これらをより高いレベルで実現させるために、ナノテクノロジー等を活用した材料の革新的な開発による、技術のブレークスルーが期待されている。
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川崎 大輔, 宇野 元祥, 山崎 伊紀子, 川島 麻子, 高橋 幸典, 松宇 正明, 栗原 淳子, 野口 健宏, 坂内 裕, 雨宮 千夏, ...
セッションID: 1A04
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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LiMn2O4系正極材料を用いたLiイオン二次電池は、
携帯機器等向けにNECトーキン_(株)_にて実用化されている。
LiMn2O4系電池は安全性が高く、低コストという特長があり、
低い充電状態でも出力特性が高いという報告もされている。
これまで、NECラミリオンエナジーでは、
ラミネート外装体を用いたセルにおいて、
改善LiMn2O4系正極と非晶質系負極材料を組み合わせることにより、
長期寿命特性を達成することを報告している。
今回は、さらに実用化を考慮した、
積層ラミネート型電池での電気的特性について報告する。
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松田 厚範
セッションID: 1A06
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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プロトンあるいはオキソニウムイオンを荷電担体とするプロトン伝導性固体材料は、エネルギー素子、表示素子、センサなどの電解質としての応用が期待されている。特に、クリーンなエネルギー源としての期待が高まる燃料電池の電解質においては、高いプロトン伝導性に加えて、化学的耐久性、耐熱性、耐酸化性、低コストなどの項目を満足する新しい電解質材料の開発が強く求められている。ここでは、我々がこれまでに行ってきた細孔、欠陥、あるいは界面を利用したプロトン伝導体の開発と燃料電池電解質への応用に関して、(1)ゾル-ゲル法による無機-有機複合体、(2)メカニカルミリングによる固体酸複合体、(3)交互積層法によるマルチへテロ界面構造を有するプロトン伝導体について講演する。
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吉川 大士, 安藤 泰典, 左合 澄人
セッションID: 1A07
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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燃料電池部材をすべてスラリー状にし、順次塗布製膜することでMEAとする一体積層製膜型燃料電池を提案する。今回は特に電極をスラリー状にし、上記積層型燃料電池に適用することを検討した。従来、このようなガス拡散電極としては、カーボンペーパーあるいはカーボンクロスと称されるものが一般的に用いられている。今回ノリタケでは、これら従来電極と性能的に同等以上であり、あらゆる形状への製膜ができ、膜厚制御も容易であり、かつ低温製膜可能で安価なスラリー塗布型ガス拡散電極を開発した。
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高橋 洋祐, 平野 裕司, 左合 澄人
セッションID: 1A08
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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固体高分子形に代表される燃料電池は、クリーンエネルギーとして、次世代自動車用電源として注目されている。燃料電池は、普及段階に向けて、高耐久性化、高寿命化が求められている。燃料電池の高寿命化には、水素を主体とする燃料ガスに微量含有するCOの除去が必要となる。従来、CO除去方法として、貴金属触媒により選択酸化除去・水素化除去する方法が提案されている。我々は、新たなCO除去法として、セラミックス触媒膜の適用を検討してきた。高CO除去性能、低コスト化、コンパクト化の可能性を見出したので報告する。
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島森 融, 志垣 秀和, 田中 裕之, 三矢 耕平, 安田 勇, 白崎 義則, 常木 達也, 黒川 英人
セッションID: 1A09
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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水素分離型改質システムは、改質工程及び水素精製工程を一段で行うため、PSAシステムに比べ、シンプル、コンパクト、高効率な純水素製造システムである。水素分離型改質システムでは改質器内に水素分離モジュール及び触媒が設置されており、膜を介して改質ガス中の水素を分離・精製することで、高純度の水素を製造することができる。これをさらに進めたのが触媒一体化水素製造モジュールであり、多孔質支持体部分に改質触媒機能を付与させた構造となっている。モジュール内部に原料ガスと水蒸気を供給し加熱することにより、多孔質触媒内で改質反応が起こり、外部に水素を取り出すことができる。これまで必要であったモジュール近傍への改質触媒の設置が不要となり、水素分離型改質システムをさらに小型化・低コスト化することが可能となった。本発表では触媒一体化水素製造モジュールを用いた水素透過試験、改質試験などの結果を報告する。
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藤井 章
セッションID: 1A13
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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排気浄化,CO2削減が強く叫ばれている中、その近未来解として期待されているクリーンディーゼルは特に欧州でその伸びが顕著である。弊社でも、ディーゼルエンジンの排気浄化,出力向上に威力を発揮するピエゾコモンレールシステムの量産を開始した。そのキーパーツとなるピエゾアクチュエータには、車両環境、特にエンジン内という厳しい使用においても十分な耐久性を付与する必要がある。このためには、システムと一体となったピエゾアクチュエータ設計が必要であり、我々は世界初のユニット積層構造を有するピエゾスタックにより、100億回の使用にも耐えるピエゾアクチュエータを開発した。
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山際 勝也, 大林 和重
セッションID: 1A15
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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内燃機関における燃焼制御・ノック制御を行うために圧電素子が用いられている。
これらの素子は、自動車の走行性能を向上させるだけでなく、
環境排出物質の低減にも寄与することが出来るが、一方で、
有害物質である鉛を素子中に含んでおり、環境負荷の問題から削減が求められている。
現状では、PZTと同等という要求特性の厳しさから、代替材の開発が困難とみなされ、
欧州のELV指令においても規制対象外となっている。
弊社ではこれらの素子の無鉛化に取り組んでおり、その使用環境や対応材料について報告する。
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住田 健一, 左合 澄人, 山田 誠司, 菊田 浩一
セッションID: 1A16
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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非鉛系(K,Na)(Nb,Ta)O
3-KCT(KNNT-KCT)セラミックスの作製と圧電特性について報告する。KNNT-KCTにMnを添加したときの圧電定数はd33=195pC/Nを示した。
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柿本 健一, 堀田 達郎, 東出 和彦, 大里 齊
セッションID: 1A17
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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次世代の車載用圧電センサ/アクチュエータ素材には過酷な使用環境に耐えうる鉛フリー圧電セラミックスが求められている。本発表では、高い動作温度を必要とする部材に適用が考え得る、実用的な鉛フリー素材LNKNの材料設計と特性評価結果を発表する。
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横井 敦史, 杉下 潤二
セッションID: 1A18
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
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近年、環境保護面の観点から、PZT系強誘電体材料の代替材料となる非鉛系新規強誘電体セラミックスの創製が必要不可欠となっている。ビスマス層状構造強誘電体(BLSFs)は、この非鉛系強誘電体セラミックスの候補の一つとして挙げられ、分極反転に伴う疲労特性に優れた特性を有する事で知られている。そこで本研究では、
m=2と3の交代層構造を有するBi
7Ti
4.375Nb
0.25W
0.375O
21セラミックに注目し、NbサイトをVで置換したBi
7Ti
4.375Nb
0.25-xV
xW
0.375O
21セラミックスの合成を行い、V置換が結晶構造及び強誘電特性に及ぼす影響について検討を行った。
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近藤 順悟, 青木 謙治, 三冨 修, 皆方 誠
セッションID: 1A19
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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ニオブ酸リチウム(LiNbO
3)単結晶は、電気光学効果をもちマッハツェンダー型干渉光導波路と電極を形成することにより強度光変調器を実現でき、これまで光通信システム用光変調器や自動車ナビゲーションにおける光ファイバジャイロ用光変調器として利用されてきた。ここでは、新たにセラミックス加工技術を応用した高速かつ2V以下の低駆動電圧薄板型光変調器について報告する。本光変調器は、次世代の40Gb/s光通信用光変調器をはじめ、ミリ波を使用した車々・路車間通信システム用ミリ波発生器への適用が考えられる。ミリ波発生は光変調により得られる高次両側帯波を利用しており、本光変調器は低駆動電圧で入力電気信号のn逓倍した周波数の電気信号を発生できる。本報告では入力周波数19GHz、駆動電圧7V
p-pにおける76GHzミリ波発生について示す。
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小田切 正
セッションID: 1A20
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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LTCC積層誘電体はマイクロ波用誘電体フィルタ、通信用RFモジュール、自動車用配線基板などに使われている。モジュール、配線基板ではICのノイズ除去用デカップリングキャパシタンスが必要となる。そこでLTCCに内蔵し、同時焼成可能なBaTiO3を開発した。930℃焼成のBaTiO3セラミックスでコアシェル構造を持ち、比誘電率1900、誘電損失0.6%、温度特性X7R:EIA規格適応、という特性を得た。本発表は積層誘電体フィルタの材料、構造などを解説し、低温焼成BaTiO3セラミックスの特性、用途などを紹介する。
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遠藤 健司, 渡辺 秀夫, 藤 正督, 高橋 実
セッションID: 1B03
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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炭酸カルシウム粒子を芯材としてゾルゲル反応によりその周囲にシリカを析出させ酸処理によって炭酸カルシウムを除去することによりシリカ中空粒子を得た。従来この反応ではアンモニアが触媒として用いられるが、有毒性、臭気を考慮し炭酸ナトリウムを触媒として検討した。炭酸ナトリウムを用いた場合にもアンモニアの場合と同様に中空粒子が得られた。炭酸ナトリウム触媒を用いて得られる粒子はアンモニアのものと比べて薄い殻が得られる一方その厚みにむらが見られた。EDSによる元素分析の結果触媒に含まれるナトリウムイオンは洗浄によって除去されていることがわかった。
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吉岡 良樹, 小西 幹郎, 田中 英彦, 西村 聡之
セッションID: 1B04
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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熱炭素還元法によるSiC粉末合成において、原料に用いるケイ素源と炭素源および熱処理温度を変えて合成を行い、得られるSiC粉末の粒径の変化を調べた。SiCの単相は1800℃以上の熱処理で得られたが、粒径は0.5~5μmであった。1600℃で熱処理した試料では未反応のSiO2や炭素が残存していたが、X線回折の結果から結晶子径が数10nmのSiCが含まれていることが分かった。粒径の小さいSiO2を用いた試料ほどSiCの収率は高くなった。ケイ素源にエチルシリケート、炭素源にフェノール樹脂を用い、1600℃で熱処理を行った後、未反応の炭素およびSiO2を除去した試料では数10nmのSiC粒子観られ、熱炭素還元反応によりSiCナノ粒子が得られることが分かった。
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Liwei Lin, Masayoshi Fuji, Takeshi Endo, Hideo Watanabe, Xiaowei Wang, ...
セッションID: 1B05
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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As a wide band gap (3.37 eV) semiconductor oxide with a large excitation binding energy (60 meV), zinc oxide becomes one of the most important functional materials with unique properties.
In our group, a facile novel approach to synthesize the hexagonal zinc oxide micro tubes is demonstrated at low temperature. This synthesis introduces ammonia water into zinc chloride aqueous solution, which enables the generation of tubular ZnO at large-scale, low cost and simple equipments. The morphology of products could be controlled by adjusting the synthesis conditions. Growth mechanism and characterization of ZnO micro tubes will be reported in this paper.
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鈴木 雄志, 獨古 薫, 中野 広幸, 金村 聖志
セッションID: 1B06
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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リチウムイオン二次電池の出力を向上させるには電極活物質を微粒子化することによる活物質/電解質界面の増大及び活物質内でのリチウム拡散パスの短縮が重要であると考えられる。本研究ではゾルゲル法によって正極活物質であるコバルト酸リチウムを合成し、遊星型ボールミルを用いて微粒子化を試みた。走査型電子顕微鏡観察、粉末X線回折測定、動的光散乱測定により微粒子化前後でのコバルト酸リチウムの評価を行った。また、定電流充放電試験を行い、活物質の微粒子化によるリチウムイオン電池の高出力化が可能か検討を行った。
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山川 智弘, 藤 正督, 高橋 実
セッションID: 1B07
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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現在研究されているその場固化成形プロセスは、形態制御は成形時の形態が焼成後の形態に強く反映されるため、モノマー・触媒・架橋剤・開始剤等の成形に与える因子が複雑に絡んでおり、焼成時にこれらが焼結を阻害化することから、精密にコントロールする必要性がある。また、焼成による有機物の蒸発、大幅な体積収縮が、マトリックス内の欠陥形成や不純物残留による機能性低下の要因になっており、未焼成での形態制御が切望されている。そこで、本研究では、焼成プロセスを一切省いた無焼成セラミックスを作製することを目的する。
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平塚 大祐, 多々見 純一, 脇原 徹, 米屋 勝利, 目黒 竹司
セッションID: 1B08
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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機械的粒子複合化プロセスによりAlNサブミクロン粉体中にイットリアナノ粉体を均一分散させ、焼結体を作製した。得られた焼結体の機械的特性及び熱的特性を調査した。詳細は本発表にて報告する予定である。
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小玉 絵梨子, 多々見 純一, 脇原 徹, 米屋 勝利, 目黒 竹司, 中野 裕美
セッションID: 1B09
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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Si
3N
4セラミックスはベアリング等の摺動部材に用いられている。
典型的なベアリング用Si3N4セラミックスはSi
3N
4にY
2O
3、Al
2O
3、TiO
2、AlNを添加して作製されるが、その粒界にはTiO
2から生成したTiN粒子が分散している。本研究により、TiO
2粒子を粒子複合化プロセスにより均一に分散させることにより、TiN粒子分散Si
3N
4セラミックスを作製し、その機械的特性が向上した事が確認できた。
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佐藤 信寛, 飯島 志行, 塚田 まゆみ, レンゴロ ウレット, 神谷 秀博
セッションID: 1B13
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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チタン酸バリウム粒子を樹脂中に高密度分散したポリマーコンデンサー中の粒子凝集防止やポリマーとの接着性向上を目的に、三種類の溶媒中で処理条件を変えてシランカップリング処理を行い、処理条件によるカップリング剤吸着量、反応量、溶媒・樹脂中での分散状態への影響を評価した。またリン酸オレイルの吸着による表面改質法と比較を行った。
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金子 和希, ニ階堂 雅則, 塚田 まゆみ, レンゴロ ウレット, 神谷 秀博
セッションID: 1B14
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
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粒子径10nm以下のTiO2ナノ粒子は光触媒機能を有し、壁紙や繊維等に塗布することで消臭、防汚効果などが得られる。しかし直接塗布した場合有機物基材も分解してしまうためアルミノケイ酸塩などの無機多孔体細孔内に担持した上で塗布することで基材を保護する手法が検討されている。本研究では、構造の異なる分散剤の吸着効果、多孔体担持前のチタニアナノ粒子の水中分散性及びアルミノケイ酸塩細孔内への分散状態に及ぼす影響をコロイドプローブAFM法による表面間力測定評価結果などとの比較により検討する。さらに光触媒機能や有機素材等の保護特性との関係も考察を試みる。
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田中 達也, 児玉 浩之, 藤田 聡, 黄 飛, 森 隆昌, 椿 淳一郎, 小林 佳, 金子 真弓, 脇坂 康尋
セッションID: 1B15
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
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異なる複数の粒子を含むスラリーの集合状態を評価するために、リチウムイオン電池正極用のスラリーを用いて実験を行った。バインダーの種類を変えてスラリーを調製し、液圧測定実験及び遠心沈降実験を行うことでそれらの集合状態を評価することを試みた。それらの結果から粒子の集合状態を検討した。
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中村 一郎
セッションID: 1B16
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
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近年、電子部品市場において、小型化の要求が高くなっている。それに伴い、製造工程においては、品質の良いセラミックグリーンシートが求められているが、そのためには、テープ成形に適した分散性の良いスラリーが必要である。ここでは、非水系での誘電体材料の高分散化の内容について報告する。
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佐藤 公泰, イルマズ フセイン, 堀田 裕司, 伊集院 敦子, 渡利 広司
セッションID: 1B18
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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セラミックス粒子を水系溶媒に分散させてスラリーを得るにあたり、静電反発力以外の粒子間斥力を利用することで、より安定なスラリーを調整することを試みた。粒子表面に親水性の有機分子を化学結合で固定し、分子同士の立体障害効果でセラミックス粒子が分散するスラリーを調整した。スラリー粘度の低下、成形体の密度向上などの効果が認められた。
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川出 広樹, 高井 千加, 渡辺 秀夫, 遠藤 健司, 藤 正督, 高橋 実
セッションID: 1B19
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
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近年,ナノコンポジットなどに代表される多成分系セラミックス材料の開発が様々な分野で進められている。最適な多成分系セラミックスを作製するためには,原料スラリー中の混合粒子の分散状態を把握することが重要である。本研究では,モノマーを含むアルミナ/シリカ混合スラリーをラジカル重合反応によりその場固化することで成形体を作製し,その薄片化試料を顕微鏡観察することで,ヘテロ凝集体の構造および分散状態の評価を行った。また,観察結果とスラリーのゼータ電位,粘度,粒度分布等との比較検討を行い,スラリー中のヘテロ凝集体の挙動に対するpHおよびアルミナ/シリカ混合組成等の影響について検討した。
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堀田 裕司, 尾村 直紀, 磯部 敏宏, 白井 孝, 佐藤 公泰, 渡利 広司
セッションID: 1B20
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
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セラミックス分散スラリーの製造には大量処理可能なボールミル工程を用いる。しかしながら、分散スラリー中の粒子は経時変化によって凝集状態を形成するため、使用する分量のスラリーを製造毎に作製している。また、湿式ジェットミルによって作製したスラリーは安定な分散状態を有し、その成形体は高密度で且つ焼結体は収縮が抑えられる。本研究では、ボールミルによるスラリー製造に湿式ジェットミル処理を組み合わせることで、ボールミルスラリーの改質を試みた。その結果、ボールミルスラリーの凝集性を抑制することが可能であり、その改質スラリーから作製した成形体並びに焼結体は高密度で且つ高強度特性を有することが分かった。
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磯部 敏宏, 堀田 裕司, 杵鞭 義明, 渡利 広司
セッションID: 1B21
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
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湿式ジェットミル処理したスラリーとボールミル処理したスラリーから鋳込み成形法でアルミナセラミックスを作製し、その特性を検討した。湿式ジェットミル処理したスラリーから作製した試料の成形密度はボールミル処理したスラリーから作製した試料より高い値であった。この結果、低温で緻密な焼成体を得ることができた。また、焼成後の試料の微構造観察から、粒成長が小さいことがわかった。湿式ジェットミル処理したスラリーから作製した試料の3点曲げ強度は約730MPaであった。この値は、ホットプレス法やSPS法を用いた既往の報告に匹敵する値であった。また、ホットプレス法やSPS法では作製できない大型のセラミックスの作製にも成功した。
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石川 大, 林 大和, 滝沢 博胤
セッションID: 1C13
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
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「反応場」に超音波やマイクロ波(電磁波)などの外界エネルギーを印加した場合に「非線形な応答」を示すことが知られており、これを協奏増幅現象という。溶液中に超音波を照射することで気泡が発生し、これが圧壊する際に局所的な高温高圧場を形成する。また、マイクロ波は物質によってマイクロ波吸収が異なるため、物質の選択的加熱が可能となる。超音波やマイクロ波は熱的に非平衡な反応場を形成するという特徴以外にも、低コスト・低環境負荷な省エネルギー材料プロセスとして期待されている。本研究では貴金属酸化物(固相)と液相が共存した不均一系に超音波やマイクロ波を照射することで、貴金属ナノ粒子や貴金属を無機酸化物に担持させたナノコンポジットの作製を行った。
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稲田 幹, 水江 圭, 鎌田 海, 榎本 尚也, 北條 純一
セッションID: 1C14
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
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塩化チタニルの自己加水分解により酸化チタンを合成し、生成物の結晶相を制御した。0.5M TiOCl
2水溶液に、2M NaClあるいは0.5M SnCl
4を添加し、マイクロ波照射下、180°Cで2h合成を行った。2M NaClを添加した場合、無添加に比べてルチルのXRDピークが増加したが、0.5M SnCl
4を添加した場合はアナターゼのピークのみが検出された。このことから、添加物の種類によって生成相が変わることがわかった。
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久保 敬, 山崎 友紀, 中平 敦
セッションID: 1C15
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
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酸化チタンを水酸化ナトリウム水溶液で水熱処理することにより、ナノチューブ化することが報告されて以来、その構造や組成、生成メカニズムについての研究が活発に行われており、新機能材料への応用を目指した研究も数多く行われている。中でも、このような化学合成法で得られたナノチューブが高比表面積を有することから高活性光触媒としての応用が期待されている。しかしながら、ナノチューブ自体に光触媒能はあまり期待できず、機能性を付与させる必要があるのが現状である。そこで今回、高活性光触媒合成を目指し、ナノチューブに白金や金等の貴金属を担持させ、その評価を行った。
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Peilin Zhang, Shu Yin, Tsugio Sato
セッションID: 1C16
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
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After ball-milling the commercial K2Ti4O9 at 700 rpm for 2 h, the obtained fine powders were dispersed in a 5 M HCl solution to destruct the layered sheet, and then the solution pH was adjusted to 0 with NH3 aqueous solution. A microwave-assisted hydrothermal treatment was employed to prepare TiO2 from the precursor solution. It is found that by controlling the reaction conditions, TiO2 with different crystalling phases could be synthesized, and most of the prepared samples showed high specific surface areas. The prepared TiO2 showed excellent activity in photo-destruction of NO gas.
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殷 シュウ, 井原 健, 佐藤 次雄
セッションID: 1C17
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
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ソフト溶液反応によって基板上に酸化亜鉛ナノスクリューからなる薄膜を直接合成できることを見出した。酸化亜鉛ナノスクリュー構造薄膜は可視光活性を有する窒素ドープ酸化チタンナノ粒子との複合化することによって、それぞれ単独の場合に比べ、可視光触媒活性と量子収率の向上が確認された。
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水江 圭, 稲田 幹, 鎌田 海, 榎本 尚也, 北條 純一
セッションID: 1C18
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
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マイクロ波照射下、W/Oエマルションを用い、ゾル-ゲル反応により球状メソポーラスSiO
2-TiO
2を合成した。部分加水分解したTEOSとテンプレートであるC18TACを含んだ水溶液に、チタニア源としてTiOCl
2を加え、水相とした。乳化剤を溶かしたヘキサンに水相を加えて得られたW/Oエマルションをマイクロ波により加熱したところ、球状粒子が生成し、Ti/Si比が高くなるにつれ、球状粒子が減少した。比表面積はTi/Si=0.1で617m
2/gを示し、Ti量が増加するに従い比表面積は低下した(Ti/Si=0.5で408m
2/g)。メチレンブルーの光分解により光触媒能を評価したところ、Ti/Si=0.1で優れた吸着能を示し、Ti量が増加するに従い分解能が向上した。
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佐藤 千草, 殷 シュウ, 李 鋭星, 垣花 眞人, 佐藤 次雄
セッションID: 1C19
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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近年オゾン層の破壊により人体に有害な紫外線の照射量が増加していることが問題となっており、それに対応して人体の皮膚を保護する紫外線遮蔽剤の開発が求められている。しかし、従来の有機紫外線遮蔽材はその安全性から高濃度での使用に問題があり、遮蔽する紫外線の領域が狭いという問題があるため、より高性能で安全性の高い無機系紫外線遮蔽剤の開発に注目が集まっている。しかし無機系紫外線遮蔽剤として汎用されている酸化チタンや酸化セリウムにも問題点があり改善が要求されている。そこで本研究では希土類リン酸塩の合成を行い、その光化学特性の評価と形態制御について検討し、化粧品等に用いる紫外線遮蔽剤の開発を試みた。
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斉藤 潤, 藤原 忍
セッションID: 1C20
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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色素増感太陽電池の電極は,その微細構造が光捕集効率,伝導帯中の電子移動度,色素の吸着,電解液の拡散など多くのパラメータに影響を及ぼす。そのため電池の性能を上げるには,電極構造の制御が必要不可欠である。我々は,電極材料としてZnOに注目しており,色素増感太陽電池の電極に適した粒子集合状態を持つZnO膜の作製を目指している。本研究では,化学溶液析出法とスキージ法の2つの方法を用いて,ナノ構造ZnO膜の精密な構造制御を行い,電池の変換効率向上を目指した。その結果,膜の微細構造と光散乱あるいは色素吸着状態の間に相関関係があることを見出し,これらを精査することによってZnO単独で従来の値を大きく越える4.5%の変換効率を達成した。以上のことから,ZnO電極のプロセス,構造と光電変換性能の関係を議論する。
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石垣 隆正, 池田 征史, 李 継光, 小林 法夫, 守吉 佑介, 浜中 廣見, 金田 健
セッションID: 1C21
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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三塩化チタンと硝酸ユーピウムの混合水溶液をミストにして、アルゴン-酸素熱プラズマ中に供給し、プラズマ中での熱分解・酸化反応をへて、Euドープ酸化チタンナノ粒子を合成した。塩素が酸化チタンナノ粒子に溶解することによる、結晶相選択性、蛍光特性への影響を検討した。
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北岡 諭, 川島 直樹, 吉矢 真人, 前田 啓司, 久野 孝希, 野口 欣紀
セッションID: 1D02
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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半導体樹脂封止システムにおける現状と課題について概説すると共に、第一原理擬ポテンシャル法を用いて、型候補材料とエポキシ樹脂間の接着メカニズムを解析した結果について報告する。
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松本 太輝, 清水 航, 細尾 昇平, 永平 人士, 村上 泰
セッションID: 1D03
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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テトラメトキシシラン溶液に非イオン性触媒を導入してゾル-ゲル反応を行い、得られた溶液をガラス基板上にスピンコートすることによって、細孔径2nmの細孔を選択的に有するシリカミクロ多孔膜を合成した。この膜を25℃飽和水蒸気下で加湿処理したところ、超親水性が発現した。加湿処理によって未反応のメトキシ基が加水分解され水酸基となり、膜に親水性が付与されるとともに、膜のミクロ多孔構造に起因して超親水性が発現するものと考えられる。この超親水膜を150℃で熱処理すると、表面水酸基が水として脱離し超親水性が失われたが、この膜を大気中に一日放置することによって水が再吸着し、再び超親水性となることがわかった。
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赤松 佳則
セッションID: 1D04
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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撥水ガラスは、雨天時でもクリアな視界が確保できるため、快適性や安全性に対する意識が高い自動車分野で広く利用されている。近年では、よりクリアな視界が確保できるという点から、表面に付着した水滴が容易に滑落する、いわゆる「滑水ガラス」に対するニーズが高まっている。そこで、シリカマトリックスに滑水性に優れるポリジメチルシロキサン(PDMS)と耐久性に優れるフルオロアルキルシラン(FAS)をハイブリッド化させた滑水ハイブリッド膜を作製した。本発表では、ハイブリッド膜の耐久性を改善するための試みとその実用化例を紹介する。
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中島 章
セッションID: 1D06
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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撥水性固体表面における水滴の動的挙動については、未だ検討が不十分であり、計測技術すら確立できていない。我々は無機固体表面に自己組織化単分子膜を高度に平滑にコーティングし、その分布を変化させて様々な撥水表面を作製した。得られたコーティング上での水滴の転落加速度を評価し、その挙動を固体表面の構造、組成、その上での固液流動ダイナミックスと関連付けて解析した。
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鈴木 俊介, 中島 章, 酒井 宗寿, 橋本 綾子, 吉田 直哉, 亀島 欣一, 岡田 清
セッションID: 1D08
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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撥水コーティングは工業材料としてニーズが高く、防水、防汚、着雪着氷防止、潤滑など様々な用途に広く用いられているが、撥水表面上を転落する水滴の挙動と固体表面の諸性質の関係性は必ずしも明らかでない。転落する液滴内部にはキャタピラ状の回転流動に加え、固液界面でのすべり運動が存在することが実験的に確認されている。本研究では、撥水膜の表面粗さや化学組成を高度に制御し、その上で蛍光粒子を添加した水滴を転落させた。シート形状のArレーザーを転落中の水滴に照射し、液滴の内部の粒子像を直接高速度カメラで観察、さらに粒子画像流速測定法を用いて水滴の転落性と内部の流動状態・すべり運動を評価した。
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朝倉 広子, 中島 章, 鈴木 俊介, 亀島 欣一, 酒井 宗寿, 橋本 綾子, 岡田 清
セッションID: 1D09
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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撥水表面上の液滴動作は、液滴動作が速いことから、輸送機器部材や建築、電子機器などの様々な工業分野で注目を集めている。本研究では、フロントガラスなどへ応用可能な表面エネルギー傾斜撥水膜をSi基板上に作製した。表面エネルギー傾斜撥水膜は、撥水性を持つため液滴動作が速く、さらに、表面エネルギー傾斜により液滴動作性に方向を持つ膜である。
また、表面エネルギー傾斜撥水基板を傾かせ、液滴動作挙動を調査した。ハイスピードカメラで詳細に記録し、時間と液滴位置、変形などの関係から液滴動作を解析した。このような膜上の液滴動作は、重力と表面エネルギー傾斜による力の2つの力が液滴に作用する系であり、研究例は非常に少ない。
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吉田 直哉, 鈴木 俊介, 酒井 宗寿, 橋本 綾子, 亀島 欣一, 中島 章, 渡部 俊也
セッションID: 1D13
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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アルキルシランとアミノプロピルシランを用いて、シリコンウェハー上に(混合)自己組織化単分子膜を作製した。単一組成からなる単分子膜表面を基準にして、これら混合自己組織化単分子膜について、表面構造と静的・動的撥水性を検討したので報告する。静的撥水性は主に組成に依存し、動的撥水性は均一性や平滑性の影響を強く受けるが、極性(親水性)官能基であるアミノ基を導入した場合には、導入量が微量であり接触角はほとんど変化していないにも関わらず、動的撥水性のみが顕著な影響を受けることがわかった。
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吉田 直哉, 尾形 純, 飯川 慶太, 大倉 利典, 門間 秀毅, 若村 正人, 渡部 俊也
セッションID: 1D14
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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我々のグループが開発した新規光触媒であるチタンアパタイトは、酸化チタン光触媒と同程度の光触媒活性を有する、吸着性が高い、超親水化現象を示さない、などの特徴をもつ。これらの特徴を踏まえ、超撥水性によるセルフクリーニング機能の付与を目指して、有機高分子材料との複合化および撥水性との組み合わせを行い、汚れ付着性等について検討を行った。
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西出 利一
セッションID: 1D15
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
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ゾルーゲル法によるハフニア薄膜の水に対する接触角は約90°であり,セラミックス薄膜としては高い撥水性を示す。我々は水溶液プロセスによる簡便な方法でハフニア薄膜を作製することに成功した。また,溶媒としてエタノールを用いた有機溶媒の系においても,有機酸を含むハフニア薄膜が作製された。この薄膜は,高硬度(鉛筆硬度9H以上)を示すと同時に撥水性も示す。有機酸をギ酸,酢酸,プロピオン酸などに変えて,これらの有機酸を含むハフニア薄膜を作製した。薄膜表面には,有機酸の官能基およびHfイオンに結合したOH基が存在している。これらの薄膜は水に対する接触角は約90°であり撥水性を示す。また,滑水性は用いた有機酸に依存して変化したので,有機酸により表面機能が制御できることを明らかにした。
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飯田 喜之, 西出 利一
セッションID: 1D17
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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水系による金属酸化物ゾルの作製法は,環境対策上良好な方法である。しかし,現時点における実用的観点からは,現有製造設備が使用困難等の問題点も多い。そこで我々は,エタノール溶媒中でゾル-ゲル法により有機酸としてギ酸を含む新規ハフニアゾルを作製した。これをガラス基板上に塗布し,高圧水銀灯を用いて紫外線を照射することにより,鉛筆硬度9H以上の高硬度で撥水性を示すハフニア薄膜を得た。その硬化プロセスをFT-IRや昇温脱離法などにより解析した。
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沼田 摩耶, 西出 利一
セッションID: 1D18
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
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無機酸としてHNO
3またはHClおよび有機酸としてギ酸,酢酸またはプロピオン酸を用いて水溶液プロセスによりハフニアゾルを作製した。これらのゾルをガラス基板上に塗布し,紫外線を照射してハフニア薄膜を作製した。薄膜の表面形態をAFMにより観察すると,すべて平坦面であり同様の形態であった。それらの滑水性は,ゾル作製時に用いる有機酸により変化し,酢酸を用いた時が最も良好であった。従って,薄膜の表面機能は有機酸により制御できることを明らかにした。また,薄膜表面には,有機酸の官能基およびHfイオンに結合したOH基が存在している。そこで,薄膜の組成を昇温脱離(TPD)法により調べた。
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柴田 竜雄, 海老名 保男, 佐々木 高義
セッションID: 1D19
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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層状酸化物を剥離することで得られるナノシートは、面内方向にはミクロンオーダーの広がりを持ちながら数原子層分の厚みしかもたない一種の二次元結晶である。我々はこのナノシートの二次元構造を利用した新たな薄膜配向制御法を開発した。シード層にナノシート単層膜を利用することで、厚さが約1ナノの平滑な表面を持ったシード層を室温にて容易に作製することが可能となった。シードには既存の多様なナノシートを利用することができ、これによって様々な酸化物を配向成長させることに成功している。
本発表では酸化チタンを含む各種酸化物をゾル・ゲル法によってナノシートシード層上に配向成長させた実例を示し、さらに得られた配向酸化チタン膜の光触媒特性について報告する予定である。
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宮内 雅浩
セッションID: 1D21
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
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単結晶状のチタン酸ストロンチウム(SrTiO3)ナノロッドアレイ薄膜を、チタン酸ナノチューブアレイのイオン交換、焼成によって合成することができた。得られたSrTiO3ナノロッドはペロブスカイト型構造で、長手方向の結晶方向がに高度に配向している。このSrTiO3ナノロッドアレイは高い光触媒活性を有し、紫外線の照射によって高度に親水化することが可能であった。
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