抄録
希土類,コバルト,ルテニウムの各酸化物粉末を所定のモル比で乾式混合し,大気中にて,1673 Kの温度で加熱する固相反応法により,四元系酸化物を合成した.得られた多結晶体試料の粉末X線回折パターンを用いたリートベルト解析により,格子定数や原子座標などの結晶構造パラメータを精密化した.また,およそ300 Kから1000 Kの温度範囲で,電気伝導率とゼーベック係数の温度依存性を測定し,出力因子を算出し,高温領域における熱電特性を評価した.そして,種々の希土類元素で合成された酸化物の結晶構造と格子定数および高温領域における熱電特性を比較し,その変化について調査した.