日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
第21回秋季シンポジウム
セッションID: 1H27
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デコンボリューション法による価電子励起EELSスペクトルの分解能向上
*木口 賢紀脇谷 尚樹篠崎 和夫今野 豊彦
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抄録
TEM-EELS (Electron Energy Loss Spectroscopy)法において,50eV以下の価電子励起スペクトル(Valence EELS:VEELS)領域は価電子のバンド間遷移や価電子の集団励起に関する情報を反映するため,誘電体のナノ領域の電子・光学物性評価が可能になる.しかし,高い空間分解能と引き替えに一般的な光学測定法と比べてエネルギー分解能が1eV程度と劣る.このため,理想的なスペクトルを回復するためにMEM法やRichardson-Lucy法をEELSスペクトルの分解能向上へ応用する試みが提案されてきた.本研究では,Pb(Mg0.33Nb0.67)O3,ZrO2等の代表的な誘電体セラミックス薄膜を試料として,Richardson-Lucy法によるVEELS(価電子励起EELS)スペクトルの高分解能化を試み,誘電体における電子遷移,光学特性への効果について検討した.
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©  日本セラミックス協会 2008
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