日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
第21回秋季シンポジウム
セッションID: 2L09
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シリカガラス中の格子間水素の生成・拡散・反応のその場観察
*梶原 浩一- -平野 正浩細野 秀雄
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抄録

紫外光学材料として重要なシリカガラスの深紫外(波長<300nm)の透明性は、色中心の有無に大きく依存する。特に、色中心と反応して透明性を維持したり、逆に色中心の生成を促したりする、シリカガラス中の格子間水素の挙動を調べることは重要である。SiOH基を含むシリカガラスにF2レーザー光を照射してO-H結合を解離させ、生成したH0の拡散と反応を、対生成した酸素ダングリングボンドの濃度変化を介してその場測定した。H0と、H0の二量化によって生成した水素分子の拡散係数は、単一値でなく、ガラスの構造乱れのため分布をもつことが分かった。H0のH2への二量化分率は20%でほぼ一定であり、またこの反応は反応熱をガラス網目に逃がす機構によって進むことが示唆された。

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©  日本セラミックス協会 2008
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