日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
第21回秋季シンポジウム
セッションID: 2P13
会議情報

辰砂釉中の銅ナノ粒子の結晶状態-シンクロトロン放射光によるEXAFS解析-
*武内 浩一日高 昌則上原 誠一郎
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録
温度低下に従って発色する過程を、透視型焼成炉でその場観察した辰砂釉(還元焼成)について、シンクロトロン放射光を用いて、EXAFS解析を行った。この釉中には、分相したガラス相の中に、直径が数十nmの銅の微小結晶が分散していることが、透過型電子顕微鏡により確認されている。この結晶は電子線回折の観察により金属状態であることが推定されていたが、今回のEXAFS解析の結果からも金属銅であることが示された。また、同じ調合組成の釉薬を酸化焼成した試料の電子顕微鏡観察の結果は、還元焼成の場合とは異なり、ガラス相は分相しておらず、焼成雰囲気が釉のガラス構造に大きな影響を及ぼしていることが明らかとなった。
著者関連情報
©  日本セラミックス協会 2008
前の記事 次の記事
feedback
Top